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映画【マザーレス・ブルックリン】

原題 Motherless Brooklyn
製作年 2019年
製作国 アメリカ
配給 ワーナー・ブラザース
映画上映時間 144分
映倫区分 PG12

【概要】
1957 年、ニューヨーク。障害を抱えながらも驚異の記憶力を持つ私立探偵のライオネル・エスログは、人生の恩人であり唯一の友人でもあるボスのフランク・ミナが殺害された事件の真相を追い始める。ウイスキーの香りが漂うハーレムのジャズ・クラブからマイノリティの人々が集うブルックリンのスラム街まで、僅かな手掛かりと天性の勘と行動力を頼りに大都会の堅く閉ざされた闇に迫っていく。やがて、腐敗した街で最も危険な黒幕に辿り着くが・・・。

【評価】
★6!!(5段階評価)

【感想・レビュー】
―ハードボイルド異色探偵サスペンスのロマンス添え―

2020年今のところ今年公開されて見た映画で2番目に好きな映画なので、公開が終わってレンタルが解禁された今ながら感想を述べさせて頂きたいと思います。

端的にこの映画を語ってしまえばちょっと変わった探偵が恩人に振りかかった事件を追っていく内にアメリカの闇とも言える真相に迫っていくー。といった言ってしまえばハードボイルドエンターテイメントである。

こういった作品が大好物であるという点を置いておいてもこの映画がここまでの高評価か?と見た人は疑問に思うかもしれない。が、きっとハマる人にはハマると思う。

では、どんなところが好きかご紹介していくと、まずエドワード・ノートン演じるライオネル・エスログが良い感じのキャラクターなのだ。チック症(?)と言われると障がいを持ちながらも余りある記憶力の良さでどんどん謎に迫っていくところがポイント。
ライオネルが持つ障がいは興奮したり落ち着かなくなると「イフ!」と急に叫んだり、本心(かな?)が口から溢れるのを止められないのだ。その本人にも止められない気持ちの発作が重い空気もふと面白く、ふと愛おしくすら感じられるようになるのだ。不思議。(ちょっとアンソニー・ホプキンスのマジックのように勝手に喋りだす腹話術のような怖さもあったが)

ほぼほぼ全編彼の発作は続くのだが、そんな彼の発作がピタリと止まるシーンがある。どのシーンかは是非本編を見て欲しいのだが、個人的には今年いち好きなシーン。

最初はなんだか下っ端感のある出だしなのだがその記憶力を持ってして癖のある登場人物達にも堂々と立ち向かっていくこの実は結構やるじゃん感。なんだかんだハードボイルドは男のロマンだったりするのだ。

また内容は時代背景もあるが、人種差別や移民の問題等ちょっと社会問題にも触れている。だががっつりとそこに焦点を当てて社会派サスペンスにするのではなく程よく社会派、程よくエンターテイメントなのだ。このぐらいのふわふわした重さが私的にはちょうどよかった。

そして、内容とはまた違うのだが今回に関しては見た環境も大きかった。この作品を見た時間がレイトショーの1番最後。更に座席も私を含めても2人しか見ていなかった。そんな中、探偵とジャズと美女と謎。なんだか雰囲気最高だったのだ。
作品のレビューで見た時の感想を語られても…。なんて思われるかもしれないが、存外映画とはそういった自分が見た時の心情や環境で感じ方は、結構変わると思う。自分はそれで良いと思うし、偶然にもピタッと見た時の自分にハマった時、本当に好きな映画は生まれるのではないだろうか。

そういった点でこの映画は夜にピッタリだった。
ちょっともの寂しい映画館で見るにはピッタリだった。

なんだか全部がピタリとハマって気持ちいい余韻に浸れたのだ。

そういった偶然も含めまさかの★6笑。

是非とも家で見る時は部屋を暗くして、コーヒーやお酒を片手に存分にアメリカンノワールチックなこの映画に存分に浸ってほしい。

きっと気持ちいい余韻が待ってるはず。

【HP】
https://wwws.warnerbros.co.jp/motherlessbrooklyn/

【予告】

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