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休みごはん0919(つねた家の集まり)

毎年この時期に集まって、亡くなった親族を偲び記念会を行う。

祖父母は共に100歳をこえて生き、
祖母が亡くなった同じ年に祖父も亡くなった。

祖父は移民の出で貧しかった。
アメリカ生まれだったためか、日本式のいわゆる亭主関白らしさが無く、旧士族(という噂)の祖母と恋愛結婚をして、洗濯から料理から、何でも自分でしたという。
函館で生まれの祖母は、「ねえや」が魚の骨を取ってくれていた、というほどのお嬢様だったらしい。

小学生の私が泊まりに行くと、朝食は必ず祖父が作った。トーストとコーヒー、サラダにヨーグルト。玉子はオムレツにしてくれた。
土曜日はだいたい、グンゼのパッチとランニング姿で、日曜礼拝に出るための自分のワイシャツに自分でアイロンをあてていた。
来客には、自ら料理をしてもてなした。

当然、子供たちは、
男女問わず自分のことは自分でする、という風土で育つ。孫も然り。
そして全員、おいしいものが好きなのだ。

ミートローフ、白ネギとミョウガのサラダ
鶏の南蛮漬け、ロールキャベツ、きのこのクリーム煮
長芋としめじのバター炒め
チャーシュー、からあげ、サモサ
柿の葉寿司はお取り寄せ

祖父母の長女、すなわち私の伯母は80を超えて、まだまだ現役でキッチンに立つ。この日も、伯母と伯母の娘、すなわち私の従姉妹でほとんどの料理を作る。

集まるとなれば各々連絡を取り合い、メニューに偏りがないように料理を持ち寄ることも多い。

我が家は、チャーシューと水ようかんを準備
息子は離乳食をもりもり食べ、
すでに食いしん坊の片鱗をのぞかせる

にぎやかに話し、
天上の親族を思う。

いずれは自分たちもそこへ行く。
子孫がこうして楽しく集まるのなら、それをお空から見るのも楽しかろう。

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