お悩み相談室のうらがわ010(いつもより長文)
してるのに出ない、の多様さ
昨日の記事ですが、
これを見て、私はテスト後を想像します。
親
「なんでこんな点数なの…社会は覚えたら出来る教科でしょ?」
子
「やったし!暗記カード作って覚えたし!」
親
(たしかに時間はかけてたな…うちの子、頭悪いのかな…)
まず、今のこの子の状態は、こうです。
① たしかに言葉(用語)は覚えている
② しかし、何を聞かれたときにその言葉を書けばいいのかが分かっていない
③ よってテストで点が出ない
さらにマズいことには、
④ 暗記カードを作ったことで、勉強した!という満足感がある(テストするまで自分はできると思っている)
⑤ ④に時間を割いたために、他教科の勉強時間も圧迫している
改善策はできるだけシンプルに
次のように改善出来るのが理想です
① 一問一答形式のワークをくり返して、問題と答えのセットで言葉を答える
② ①は、答えを口で言うようにする
→ この子の場合、書いて覚える、は、目的が「たくさん書く」になりがち
③ ②が完璧に言えるようになったら、最後にもう一度紙に書き、漢字ミスのみ10回書く
ただし、この子は「暗記カード」が作りたかったのですから、そこを否定するとまずいです。私はアドバイスしているつもりでも、子どもはただ怒られた、で終わります。そもそもやる気がなくなって勉強時間がゼロになるかもしれません。
だから、今回のアドバイスは2つです。
① 暗記カードは英単語を覚えるのに使おう
② 社会は、ワークを解いて覚えよう
簡単に理由も言いますが、連絡帳にはこの2つのみ書かせます。これなら、言われたことを納得し、行動してくれます。
あとは、結果が出てからです。
「やったけど駄目だった」
「もっと取れるようになりたい」
こういう風に思ってくれたら、時間をとって二人で改善策を決めます。
もちろん、私の方ははじめから理想を頭に思い描いています。
それでも、
今回は何がまずかった?
どう改善したらいいと思う?
と、聞きながら、やりとりを通じて「二人で決めた」勉強法だということに落ち着けます。
なんかね、「見られてる!」と思うと、やつらは「人に見られる勉強」モードになるんですよ。
だから、自習室で、自分の仕事をしているふりをしながら、子どもたちの勉強を観察しています。
そしたらこんなヒントが隠されているものなんです。これが私の、やりがいですかね。
ちょっと真面目で長めな回でした。
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