アイドルの矜持

【四半世紀のアイドルファンが想うこと★V6★ vol.132】


私は27歳からアイドルのファンになった。だからそれ以前のアイドルがどうなのかよくわからないのだが、V6は、昨年いろいろあっても、各メンバーは未だにこちらを楽しませてくれている。

最初ファンになって数年はあまり何も思わず、ただひたすら彼らの美しさを愛でていた。テレビを見て、CD買って、コンサートに行って、グッズを買って、比喩的に言えばずっと消費していた。10代の時にアイドルファンの経験がなかったので、逆にあんまり疑問に思わずにファンとして忙しい日々を送っていた。

でも、ある時から、当たり前なのだが、二次元の漫画等のキャラと違い、彼らは生身の人間なのだよなと思うようになった。そうすると、ファンとして当たり前に消費していた彼らの美しさ、かっこよさが当たり前のものではないことに気づき出した。

テレビなどのメディアに出る時は当然ファンに凝視されるから常にかっこよく。プライベートでも街中に出歩く時は誰に見られてるかわからないからこれも常にかっこよく。好きな人ができてもファンの想いを慮って表に出さない。結婚はしたが家庭の話は自分たちからはほぼ出さない。
コンサートで2時間歌って踊れるよう、いくつになっても体力維持。
体型維持は年齢を重ねれば若い時のようにはいかないはずなのに、四半世紀以上全メンバーとも体型を崩さない。

それでいて、彼らがそれらへの愚痴を言ってたような記憶はない。

四半世紀以上、常にかっこよく、アイドルとして笑顔でいる。
これがどれだけ難しくて大変なことなのか、自分が年齢を重ねるほど十分に想像できるようになってきた。
アイドルってファンじゃない方からは時には誤解されることもあるかもしれないけど、とことんストイックでプロフェッショナルだ。

自分に引き直した時、四半世紀も彼らのようにプロフェッショナルでいたことが少しでもあっただろうかと思うと、いい意味でとても怖くなる。もちろん全く彼らにはかなわない。

彼らは自分たちの口から自分たちがすごいだろとは言わない。

大げさに言えば、そんな彼らと偶然同時代を生きて出会えたことは、ずっと私の誇りなのである。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?