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太平洋岸自転車道を走ってみた話。 #4

4日目

お宿のお兄さんと朝出会って、少し話す。人と話すのはいいもん。

一人だと人に会いたくなるし、人と会っていると一人になりたくなる。つまりただのわがまま。

海沿いに行ったら着きますよ!と道を教えてもらう。

①鋸山ロープウェイ
②ペリー記念館
③城ヶ島


ほら、中に入ってみたくなるでしょ?

ロープウェイに向かう道すがら、菱川師宣記念館を見つける。
が、入れなかった。早すぎ。
残念だ。

ロープウェイ。これだけでもう満足感

鋸山、侮るべからず。
ロープウェイは、なんかのアニメで見たことあるような雰囲気でとてもよい。

登ると、大仏や地獄のぞきなどいくつかのスポットがある。あるのはいいんだが、問題はがっつり山。しかしビンディングシューズ。終わった…。

せっかく来たので気になるところは全制覇していく。朝からきつい。

辛いけどいい道だ


階段が信じられないくらいある。大仏までは下りだが、これを上がらないといけないと考えると絶望的な気持ちになる。大仏に着く頃にはもうぼろぼろ。

なんか悪いことしてる気がする写真


大仏は、圧倒される大きさだった。
こんな山の中に、こんな大きな、どうやって作ったんだ。岩から切り出したのかな。

しばらく眺めながら休憩をする。

うんまい死ぬ


帰り道、気になっていたお団子を食べる。
思っていたよりも大きかったが、美味しかったのでぺろりと食べられた。

チケットすらも愛おしい


ロープウェイで下まで降りた。

次はフェリー。
手早く輪行の準備をする。
割といい時間になった。乗船する。

今日のおフェリーは東京湾フェリー


ロードバイクを置くところがあるよ、と船員のおじさんが教えてくれた。優しい。
ビンディングシューズは脱いで、スリッパに履き替える。

出航して少しして、甲板を見に行く。
船の楽しいところはここだよな。
風、波、空!気持ちええ!
暑いのですぐに退散。

ゆったり広々


眠すぎるので椅子でゆったりと。
しかし乗客が船内の広さの割に少ないので、一人で4席も使ってのびのびできた。
運営が少し心配。
うとうとしているうちに、神奈川側についた。約40分ほど、あっという間だった。

荷物を持って、自転車のところへ行く。降りたら、自転車を組み立てる。

うま飯


来る途中見つけたごはん屋さんに入る。
前に食べた海鮮は多すぎて後悔したので、今回はご飯を小にした。
大無料、と言われると増やしたくなるが、我慢する。
食べてみると、やはり小でちょうどよかった。
マグロの山かけ丼、とろろがうまいのなんの。
ほぼ最後はとろろ丼だったが、これがいい。もはや海鮮である必要がなかった。

美味しかった。

ペリーさん


ペリー記念館に向かう。中はそんなに広くは無かったが、色々な側面からペリーについて展示がされていて、興味深かった。

なんとなく日本人からすると、ペリーといえば開国を無理やり迫ってきた悪い奴、みたいなイメージだが、すごい敏腕だし、家族もいて優しい側面もあっただろう。

歴史というのは、誰の側から見るかで全くストーリーが変わってしまうのだ。
思い込みで誰かを傷つけたり、決めつけたりすることがないようにしていきたい。

ちびお船。酔うけど楽しい


次は城ヶ島へ。時間があまりない。
渡し船はそんなに頻繁に出ているわけではないので、急いで間に合わせたい。

だが坂道が多く、そんなに距離はないものの(15kmほど)結構きつい。というか鋸山のせいだ、絶対。いや、まぁ、楽しかったよ。楽しかったんやけどさ。

予定通り渡し船に間に合った。
こういうスケジュール管理、天才すぎんか。
ま、一人だからできること。

渡し船のおじさんが、キラキラした目で話しかけてくる。自転車を持っていると、色んな人から「どこから来たのー?」と話しかけてもらえて嬉しい。そしてそのたびに、「どこから来たっけ?」となってしまう記憶喪失女。

とりあえずフェリーに乗ったことと、銚子から来たことは伝えた。地名覚えられないのよ。

京都から来て、銚子から漕いできたというと、めっちゃおじさんは喜んでくれた。別のお客さんにまで、「このお嬢ちゃん、銚子から来たんやって!」と話しかけていて、なんか恥ずかしい。話しかけられたおじさんも、「すごいですねぇ。」と返してくれていた。優しいね。

島に着く。おじさんからもらった地図を見るが、全然分からん。
とりあえずここに自転車置き、と言われたところに向かう。

駐車場に不審な車。
おばさんとおじさんが、猫にモリモリエサをやっている。
あかんやろ。

なんか不審なので、近づかないようにする。
そこ通りたいんだよなぁ、というところを猫と2人に塞がれて、イライラしながらさまよう。

全然行きたいところに行けないし、なんか冒険道みたいなところで、絶対間違ってるし。
はぁー、足もボロボロやしなんやこれ。

なんとか道に戻り、目的地の看板を発見。


展望台。なんか元気出た

ウミウ展望台、馬の背洞門を目指す。
灯台もあるみたいだが、もう灯台は飽きたしいいや。

ウミウ展望台は、風がびゅんびゅんきて、景色も壮大で、あとは日差しさえ凌げれば、そして座るところがあればずっといれそうなくらい気持ちがよかった。でも疲れているので、次に向かう。

やっと撮れた写真


馬の背洞門は、よくインスタ映えしそうなところで見るような、洞穴がくっついたような地形。
他の客が映え写真を撮っているので、なかなか景色単体を撮れない。
仕方ないので待っている間、磯観察。

色んな生き物がいる


ゴキブリみたいな、ちょっと違う虫がシャカシャカいてて、ちょっと気持ち悪い。
よく見ると、カニさんもいっぱい。
カニさんはかわいい。

奥に行くと、ゴキ風虫(たぶんフナムシ)が少ないし、波がざっぱーんってなって気持ちいい。カニさん王国が形成されている。おもしろ。
ずっとおれそうやなぁ。
と思ったら、後ろからまた写真撮りたいモンスター夫婦が迫ってくる。
仕方ないので撤退。

景色単体の写真が撮りたくて、帰るに帰れずウロウロ。

やっと空いた。写真を撮る。
待った割にあんまりいい感じに撮れない。
写真上手な人ってすごいんやなぁ。

もうこれ以上は歩けないので、大橋から戻る。
ほぼ来た道を戻りながら、今日の宿へ向かう。

バスとタイミングが合ってしまって、ずっと着いてくる。
やだなぁ。
ホテルまでの道、最後の最後にすごい坂道の連続で、気が狂いそうになる。勘弁してくれ。

それでもなんとか登り切って、今日の活動は終了です。

夜ご飯は夢庵で食べた。
正面に座ったファミリーの中のJKの喋り方が、なんか独特でちょっとイヤ。
なんで嫌なんかなぁ、と考えた時に、ぶりっ子してる自分の声に似てるからやな、と気づいた。
同族嫌悪ってやつ。

食べ終わってさっさと出る。
なんやかんや楽しんだけど、流石にしんどい。
明日はもう少しゆったりできるといいな。
1日お疲れ様でした。