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みつける

「ミイちゃんはみつけるのがじょうずだね」
未菜子はなぜか子供の頃からよくそう言われていた。

父親が結婚指輪をなくした時、ふと頭の中に映像が浮かび、
「お父さんのズボンのポケットにあるよ」
と言い、母親がクローゼットに掛けてあった父親のズボンのポケットの中に手を入れたらそこに指輪はあった。
祖父の入れ歯がなくなった時は
「おじいちゃんの入れ歯、冷凍庫の中で凍ってるよ」
そしてやはりそこからキンキンに冷えた祖父の入れ歯は出てきた。
「なんで知ってたの?ミイちゃんが入れたの?」
「違うよ。でもわかるもん」
小学生の時には友達の上履きがなくなり、校舎の裏の草むらの中にみつけた。
先生が家の錠をなくした時には、ドアに差したままだと教えてあげた。
最初の頃はあちこちで未菜子の自作自演を疑われたけれど、未菜子の行動範囲外にあるものの場所を何度か当てて「ミイちゃんはみつけるのがじょうずだね」と言われるようになった。
おとなになってもその不思議な力はなくならなかった。
「最近彼氏が忙しくてなかなか会えなくて…」
「あ、ユキの彼は今…誰かと一緒に…」
「え?誰かって?女?」
「う、う〜ん…かも」
未菜子は大人になるほど、見えない方がいいものがあることに気付いた。
人の彼氏ならまだしも、自分の彼氏がいて欲しくない場所にいるところも、頭をぶんぶん振ってみても、やっぱり見えてしまうのだ。
路地裏の雑居ビルの入り口の壁、そこに貼られた女性たちのパネルを眺めてから慣れた手つきでドアを開け、入ってゆく彼氏の背中など見たくはないのだ。そんな時はひたすら眠り、夢の中へと逃げ込んだ。

休日の朝、携帯電話の着信音で目が覚めた。
「もしもし、未菜子?ねぇ、彼と連絡がつかないんだけど、どこにいるか見える?」
寝ぼけたまま未菜子は電話を耳に当て、
「ん?あぁ…マユミの彼なら今こ…あっ」

「え?何?どこに?」

【黒糖ういろうトースト】

食パン科/チーズ属

=材料=
全粒粉100%食パン
黒糖ういろう
クリームチーズ
くるみ
シナモン

=作り方=
食パンに黒糖ういろうをのせてトーストし、クリームチーズとくるみをのせてシナモンをふります。


おいしいトーストをみつけました。
全粒粉のパンに黒糖ういろうの組み合わせがすっかり気に入っています。
クリームチーズの酸味が黒糖ういろうの甘さとよく合います。
これはくせになります

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