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先週の水曜日は二週間ぶりに片倉佳史さんとグルメ対談をしました。広東系ライスヌードゥル、河粉についてです。

 先週の水曜日は二週間ぶりに片倉佳史さんとユーチューブでグルメ対談をしました。テーマは広東系ライスヌードゥルの河粉 (he35fen214=中国語/ ho21fan35=広東語) についてでした。広東系ライスヌードゥルである河粉 の主な原料はインディカ米の粉ですが、片栗粉やサツマイモの粉、タピオカの根茎からとれる澱粉などを混ぜることもあります。台湾で食べられる広東系料理の河粉はスープ入りの料理もあれば、炒めたものもあります。また、炒め方も二種類あります。一つは甘ったるい香港醤油を使って、汁気を飛ばすようにカラッと炒めたもの。これを乾炒/干炒と表現します。もう一つは炒めた河粉に餡掛けのおかずをのせたものです。これを濕炒と表現します。

 実は僕はこの広東系ライスヌードゥルである河粉の存在を知ったのは台湾ではなく、30数年前のアメリカのニューヨークででした。当時、ニューヨークのマンハッタンではチャイナタウンまで行かなくても、下町のあちこちで簡単な広東式中華料理を売る小さい店や車で移動販売している人を見かけました。そういうところで必ず売っていたのが河粉を使った料理でした。実は40年近く前にイギリスのロンドンに一ヶ月滞在した時にもチャイナタウンのメニューで河粉という表記は目にしていますが、確かあの当時は食べなかったと思います。それでその後、ニューヨークで河粉がどういうものなかやっと確認したという記憶が残っています。

蕃茄牛肉炒河粉

 河粉は以前紹介した客家系のライスヌードゥル、粄條(pán-thiàu)または面帕粄(mien-pha-pán)と呼ばれるもの、台湾系のライスヌードゥル、粿仔(kóe-á)または粿仔條(kóe-á-tiâu)と呼ばれるものと基本的に同じような平べったいライスヌードゥルのことです。河粉は元々広東語表現ですが、これを中国語発音で読む言い方は台湾でかなり定着していて、香港人、マカオ人、広東人の経営する店や広東系料理を提供している店でなくても、看板やメニューに河粉という名称がよく使われています。

排骨炒河粉

 最近ではハンバーガーやサンドイッチ類を売る一般的な朝ご飯さんでも河粉を使った簡単な軽食が提供されていることもあります。逆に粄條(pán-thiàu=客家語)や粿仔條(kóe-á-tiâu=台湾語)という名称が看板やメニューに書かれていれば客家系料理である、台湾系料理であるということを強調したいがためと考えられ ます。

河粉蛋餅加起司

河粉の本来の名称は沙河粉 (sha55he35fen214=中国語/sa55ho21fan35=広東語)で、発祥地である広東省広州市にある沙河という地域の名からつけられたようです。

 ちなみに台湾ではベトナム料理のライスヌードゥルであるフォーも中国語発音で河粉と呼ばれています。

廣州炒河粉
乾炒叉燒河粉
叉燒湯河粉

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