ストレンジカメレオン
中高生の頃、私は不登校だった。
当時は学校を休んだ日はスマホを触れないという家のルールがあったから、限度ギリギリまで曲を入れたウォークマン、学校の図書館で借りた本、あとパソコンからこっそり覗くTwitterだけが私の娯楽だった。
ウォークマンにはTSUTAYAで借りたCDをたくさん入れていた。部活も中1以降は何もしてなかったから時間が有り余っていて、毎週末TSUTAYAに行って4枚1000円で借りるアルバムをどれにするか数時間悩んでいたのが懐かしい。
ジャケットで気になったものを試し聴きしたり、その店でpush upされてるアーティストを聴いてみるのも好きだった。
音楽に限らず、学生時代の私は図書館に行くのも大好きだった。
図書館は干渉してくる人がいないし、いつも静かで人も少なくて良い。
不登校の特権で図書館に登校したりもしていて、CDを選ぶときと同じく装丁や文字のフォントでその日読む本と家に持って帰る本を選んでいた。
あの頃、生きる目的と希望が無いからただの暇つぶしでしかなかったのに、その暇つぶしのために選んだ音楽や本が今になってはバイブルになってるし、Twitterで知ったライターの文体や司書さんの言葉が私の血肉になっていると思う。
人生って意外とそういうものなのかもしれない。何かを成し遂げようとか、こういう人間になろうと思ってなるんじゃなくて、たまたま選んだ選択や趣味が転じてその人の味になるのかも。
現在24歳。焦ってもしょうがないとは分かっていても、何かに追われるように日々焦っている。目の前の現実が邪魔して本当にやりたいことが分からなくなったりもする。14歳の私を目の前にしたら何を思うんだろうか。あの頃に戻りたいとは思わないけど、あの頃の私とは少し話をしてみたい。
記事を書いた後いつもインスタントのスープか紅茶を飲んでいます。奢ってくれる気持ちで投げ銭してくれると書く甲斐があるってもんです