私が音楽に目覚めたのは、小学生の頃 に兄のステレオで聴いたボビー・ソロの「君に涙とほほえみを」 を聴いてからだったと思います。「セ ピアンジ ア モーレ イオ ピアンゴ コンテ・・・」 甘くて震えるような歌声に惹かれて歌が好きになりました。小学生の頃はボーイソプラノでよく歌っていて、白黒のテレビで見た「ウィーン少年合唱団」に憧れていましたが、変声期を迎えた中学生の頃は天文の方に興味が移り、音楽への関心は薄れていきました。
しかし、高校生になってから、フォークギターが天体望遠鏡に取って代わりました。フォークソング全盛期で吉田拓郎に憧れたからです。「青春の詩」や「人間なんて」の世界観が好きでした。ギターのレベルはコードが弾けるレベルで止まってしまいましたが、これが後の教師の仕事に役立つとは思ってもみませんでした。
洋楽では、ニルソンの「Without You」。ワムの「Freedom」、「Last Christmas」。そして、「Mrs.Robinson」のサイモン&ガーファンクル。 ビートルズはほとんど聴かず、完全なS&Graf派でした。
この他に、よく聴いたのは、 カーペンターズです。カレンの歌声は音圧が一定で低音域に包み込まれる優しさと艶やかさがあり、リズム感や安定感も抜群で聴衆をリラックスさせる力を持っていました。類まれな才能(タレント)と共に旅立ったカレン。残念と言う外ありません。
カーペンターズと関わりの深かったのが バート・バカラックです。 メロディックで斬新なアレンジの バカラックの演奏を聴くようになってから器楽演奏に興味を持つようになり、一番心惹かれたのは、ビッグ・バンドでした。
BUDDY DE FRANCO 率いるグレン・ミラーオーケストラの ロンドンロイヤルフェスティバルホールでのライブ版は ミラー最高の演奏です 。これ以上の演奏はもう出てこないでしょう。
他に、ビリーヴォーンオーケストラ、 thad Jones mel Lewis &The Jazz Orchestra、 カウントベイシー 、デュークエリントン 、ベニーグッドマン、ウディ・ハーマン、トミー・ドーシー、バディ・リッチ、スタン・ケントン、ルイ・ベルソンなどを聴きました。
聴き続けていくうちに沸き上がってくるのが楽器への興味です。 グレン・ミラーサウンドの特徴はクラリネットとサックスのハーモニーにあります。私は音色でサックスを選びました。思い立ったらやらないと気が済まない性分なので、楽器屋さんに乗り込んで、テナーサックスを買ってしまいました。教師になる前は会社勤めをしていたので、会社の寮にあった小さめの体育館で、早速、音出しをしてみました。すると、フオー、フオー、と息が漏れるだけで、テナーサックスのあの重厚な音が出ないのです。「嗚呼、やってしまった😵💧」と思いました。
(See you)