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『虎に翼』第86回 差別はゆるさない

 泣きじゃくる滝本太郎を抱きしめ、「ごめんなさい」と謝る航一。
 寅子はその様子が気になり、耕一の戦時中に何かあったのかと尋ねてしまいます。唇に手をあて、秘密だという航一。寅子が「はて?」というと、優未はじっと母をみています。少し無神経だったかと確認すると、優未は「少し?」と返してきます。つくづく聡明な子です。
 すると消防車の音がします。どうやら近くで火事があったようです。

放火と詐取事件

 翌朝、深田は滝本太郎を泣かせた話を、まるで武勇伝のように語り出します。高瀬にうっぷんが晴れたと語っているものの、状況が捻じ曲げられて広まっているようです。ここで、昨晩の火災の礼状が寅子のもとに届きます。なんでもスマートボール場を経営していた朝鮮人が放火したのだと。届けてきた相手は朝鮮人はこれだからと決めつけると、寅子は差別はよくないと嗜めます。
「あれは怖いね〜、から回ってるな」
 そう背中に向かい言われてしまう寅子でした。小野はそんな寅子をハッとした目で追っています。
 令状によれば罪は現住建造物等放火および詐取未遂。被疑者氏名は金子顕秀こと金顕洙とのことでした。

それでも差別は見逃せない

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