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『おかえりモネ』第31回 あの人の喜ぶ顔が見たい

 モネは森林組合の学童机も軌道に乗せ、2015年3月を迎えています。そこへ合否通知の葉書が届きました。

結果は不合格、でも晴れ晴れ

 晴れ晴れとした顔のモネ。菅波に学童机4200の納期間に合ったと言います。そして葉書もきて、結果は不合格。落ちました。
「でしょうね」
「はい」
「春ですね」
「ふふ、そうですね」
 そうさわやかに不合格を確認する二人。あれ? 菅波の計画が頓挫していますよ。

 登米市には机の納品が終わった。大変なことです。資格は取れないけど、これもモネあってのこと。川久保なんて熱燗までつけつつ、喜んでます。モネの売り込みのおかげで市外も興味を持っているとか。今日から2年目のモネは、プロジェクトリーダーになったのでした。すごいぞ、モネ!
 と、なると忙しくて。勉強しながら居眠りをしてしまいます。菅波はここで無理して森林組合の仕事がおろそかになったら本末転倒だと言います。今やるべきことは何か? 帰って休むこと。そう言い、帰らせるのでした。
 菅波はここでキッパリとしていて引き留めない。モネと別れて寂しいな、なんてアピールしない。そういう奴だからさ。

サヤカさんが骨折した

 そのころサヤカは龍己に植樹祭をしたいと語っています。秋には樹齢三百年のヒバを切る。次の世代の木を残しておきたいと思っている。モネにも見せてあげたい。そう語るサヤカです。
 一方でモネは菅波と電話で話しています。森林組合のみなさんがニコニコとが見守っていますが、さて。
 このあと、雷鳴が聞こえる中でモネが一人勉強をしていると、サヤカをおんぶして菅波が入ってきます。診察されながらサヤカは植樹祭のことを語る。水害多いし、総合学習で山は自然のダムだとも教えられる。そう子どもたちのことを考えながら苗木を運んでいたところ、ドブにどぼん! 先生が通りがかってなければ大変なことになっていたって。モネは力任せなのか、わしゃわしゃ捨て猫のようにサヤカを拭いてしまっている。
 一方で菅波は脚を見ながら、骨折していると告げるのでした。

山の神様に選ばれて

 サヤカを自宅まで送り届ける菅波は、お茶を勧められても断ります。無愛想です。モネはそんな菅波にお礼を言うと、菅波は寝ている間に発熱するかもしれないからと、痛み止めを飲ませるよう念押しします。そしてこう告げるのです。
「こういうときは誰だって一人では不安です。あなたがいてよかった」
 サヤカは焼きが回ったのかと後悔しています。山の祟りだってよ。冗談やめてほしいとモネが言うと、冗談でもないと言い出す。
 山には神様がいる。山の神様から山を預かっている。この土地のみんなが無事に暮らせるように、そのためにここにきた――。
 ここで雷鳴が鳴ります。
「ふふふ、気付いてしまったようね。私は山神様の怒りを鎮めるために、ここに無理矢理連れてこられたの。そしてその役目を継ぐのは モネ、あなたよ」
 モネが神妙な顔になっていると、こう笑い飛ばします。
「んなわけないっちゃ!」
 モネはサヤカさんが言うと説得力があると返します。ずっと気になっていたこととして、モネはサヤカの家族のことを聞きます。結婚歴4年、全部半年で逃げられたって。かつがれたかと思うモネですが、本当だとか。子どもはいません。
 そんなサヤカは植樹祭は無理かと言い出すのでした。

モネのやるべきこと

 モネは一生懸命サヤカについて回ります。年寄りになった気がするからやめて。そう言うものの、サヤカも自覚はある。焼きが回ったって言っちゃう。忠犬のようだとモネの頭をわしゃわしゃして茶化しているけど、わかってはいるのでしょう。
 モネは菅波の言葉を思い出している。
 いま、永浦さんができること、やるべきことは何ですか?
 こういうとき誰でも不安です。あなたがいてよかった。
 そして考ええる。もしも今、サヤカさんの役に立てているのなら……。

 サヤカは菅波に、しばらくこっちの勉強をすると普通免許の本を出します。全問三日で頭に入れるよう菅波は言います。気象予報士と比べたら簡単すぎて眩暈がするって。でも、舐めちゃいけない。
 赤信号は必ず止まるべき? マルかバツか? モネがマルというと、菅波はバツという。救急車両はその限りではないって。
「理不尽と戦ってください」
 菅波はそう言います。彼の理詰めの神経では理不尽に思えることが世の中にはたくさんあるのでしょうね。
 ここで祖母がサヤカさんの喜ぶ顔を見たいと思うのは仕方ない、と理解を示すのでした。

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