『カムカムエヴリバディ』第38回 ラブ&ヘイト

 倒れてしまった安子。それを介抱するローズウッドは愛しているからアメリカに来て欲しいと言います。しかしるいが……そう拒む安子。しかしそのるいは、安子から心が離れているのか。
“I hate you!”
 そう叫び、額の傷を見せつけます。安子は衝動的にローズウッドの元へ向かい、渡米を告白します。
 それから十年経過したようです。

ハァーハァーハァー

 勇が安子に執着する様子って、愛というより所有欲だと思ってしまう。稔にも対抗心を燃やしていたし、ローズウッドにも「アメリカめ!」とギラギラするし。じゃあ安子のどこが好きかというとわからないし。安子に何か思いやりのある行動をしたかというとわからないし。
 『おかえりモネ』はどの夫婦でもそういうのがあったっけなぁ。見れば見るほど嫌いになるし、ずっと伸びかけ坊主だった勇ですが、今日は感動しました。
「ハァーハァーハァー!」
 るいを探してそう疲労困憊している時の呼吸音が、『彼岸島X』みたいで。なんで朝ドラでそんなもん味わってんのかわからねえからちくしょう!

えっ、誰?

 それにしても詰め込み過ぎというか。誰かの息子さんが出てきたり。突如出産したり。思い出せばそういえばそんな人がいたとはなったけど、正直だからなんなのかとしか思えなかった。こんな詰め込み方をするなら、スピリチュアルおはぎ作りや教材英会話をダラダラするくらいなら、脇役をどうこうしておくべきでは? ローズウッド役のプロモビデオかと思うくらい。
 算太も雪衣も投げっぱなしだ。なんなんだこれは……。

ヘイトという単語をマスターするなんてすごいですね〜

 ヘイト……ラブはどもかくヘイトって、あんな幼い少女がはっきりと憎しみを込めて言うものだろうか。
 NHKラジオを聴いたおかげで、英語で母への憎しみを表現できました! すごい……ってなるかな?
 loveはともかく、hateってそんな基礎的な語彙に入るもんですかね。見れば見るほど、英語あんまり得意じゃないのに引き受けた感が漂ってきてつらいです……。”I don’t like you.”のほうが自然では?
 これを藤本さんご本人が一人で書いているなんて思いたくない……。

子どもはダシ

 でもるいが母親を嫌う理由はわかる。何度るいから目を離すのか。一度自分の不注意で死なせかけておいて、それでも放置ってなんなのか? しかも、状況的にしょうがないわけでもなく、不注意でそうしているとしか思えないからタチがわるい。
 ヘイトと言われたとしても、じっくり話し合うことはできるだろうに。あんな衝動的に渡米って無茶苦茶ではないですか?
 結局、るいはただのダシにされたとしか思えません。あれではまるでるいが許可したようにしか思えない。こんなタップすれば進ゲームみたいな流れで話を進められても困る。

 あ、そうそう、ローズウッドも安子のどこを愛していたんですか? おはぎテキストを作っていた印象くらいしか残っていません。イケメンがロマンチックなセリフを言えばいい、そんなタップゲーじみたことでいいんですか?

 ここでキツイことを言いますけど、なんで雪衣が呪いかけたとかそんな話になっているんですか? あの交通事故にせよ、放置にせよ、最大の元凶は安子自身です。責任の所在を曖昧にし、他者や何やらのせいにして、そこに恋愛を絡めて原因究明に至らず、ネチャネチャと引っ掻き回す。そういう世界観が私は好きになれない! 乱世なら城が燃えて討ち死にである!(『信長の野望』じゃないけどさ)

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