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『虎に翼』第17回 男も「スンッ」とする

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虎に翼応援クーポン(1ヶ月無料)
2024/04/08 22:30

2024/04/30 23:30

 クーポン配布します。今回は好きなので気合を入れていきます。よろしくお願いします!

 さて、今日は腰痛の穂高に変わって大庭徹男が講義を担当します。その妻である梅子が「スンッ」とするところを寅子は見逃しません。
 なぜ、梅子は「スンッ」とするのか。
 ここで気になるのが、穂高は教室を出るとスタスタ歩くところ。仮病か! 休み癖でもあるんですかね。穂高は善良なようで、法廷劇で乱闘が始まるまで止めなかったり、なかなか頼りにならないところがあるとみた。それでも十分よい人ではあるんだけど。

愚妻?……謙遜するなら自分をネタにしろ!

 さて、この大庭は民事訴訟の講義をします。テーマは損害賠償のこと。その身近に感じられる判例を出します。またも寅子の脳内劇場です。資産家の甲は、闘犬にも使われる大型犬を飼っていました。資産家らしく、ブルドッグでもわざわざ飼っていたんですかね。明治以降、日本原産の犬は粗末に扱われる一方、洋犬は大切に扱われました。「ポチ」というのも、西洋由来の当時としてはモダンな、気取った名前です。これがとてつもない悲劇につながっていまして。ドラマで描かれるかわかりませんが、戦時中、犬は殺されます。洋犬の場合、原種が外国にいるから絶滅はしない。日本原産犬はこのせいで絶滅した種が多いものです。そんな犬をどういうわけか石田ゆり子さんが演じています。

 このポチが乙という若い美貌の未婚女性を襲い、顔に傷を残しました。この賠償金はいくらなのか。乙がお嫁に行けないということで、裁判になりました。この劇は男女が逆転していて面白い。わざとですかね。
 ここで賠償金がいくらかと言われ、寅子、香淑、花岡はそれぞれ500円から800円の間を言います。それぞれ相場を答えていると。当時は死亡事件でも500円だとか。一方でよねは0円。これに轟も勢いよく同意します。かれらは賠償金は支払われないと考えた。
 ところが正解は、なんと1500円!
 高いと取るか、安いと取るか? ざわつく学生たちにそう声をかけます。大庭はこれでも安いと言います。弁護士とはただ金を取ればいいのではないとも。被害者を救済し、傷を癒す。心の薬でもある。これはいいことを言うと寅子はニヤリとします。
「まあっ、うちの家内なら300円がいいところだな」
 こう続けられると、ムッとする。思ったことがそのまんま顔に出る寅子です。しかしなんなんだよ、この大庭はよ! ここでその「うちの家内」である梅子がその場にいるのに、笑い出す男子学生もイラつきます。でも轟は笑っていない。

 大庭はルッキズムで考えている。女の容姿に値札をつけている。結婚前であるからには、美女であれば良縁に恵まれただろうと。その言葉の裏には、梅子の容貌を貶める意味合いが含まれている。
「はて?」
 ここで寅子が異議を挟みます。顔に傷ができるのは大変だけど、容姿だけではかるなと抗議します。すると大庭は、もちろん違う「きみたちとは」と言い出します。なんだこいつは! 乙は、利発で容姿端麗な女とは違うと言い出す。要するに乙は顔だけの女と言いたいわけだ。花岡も薄っぺらいので、大庭に同意します。

妻を会話の潤滑剤にする夫

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