『ちむどんどん』第115回 健やかな心で

 養豚と店の味がまとまった展開。あのお店の豚肉は、親戚の養豚場から来ているんだって。ふーん。そんなやりとりで終わりそうな話をドラマチックに盛り上げてきました。

一挙に伏線回収

 今回の朝ドラはどこぞのアレよりこれが上手で。まずはオープニングで、三郎と多江、そして重子という三人が和解する様が描かれるのです。これを結びつけたのは暢子で、にんじんしりしりーをつまみながらお酒を飲んで和解します。

 そして矢作。妻と年末年始に帰郷すると突っ張った言い方をしてから、反省を述べます。彼は自分と暢子の違いを理解したと語ります。
 お客様の笑顔なんてバカにしていた。技術があって、でかい街でうまいものを出せばいい。そうじゃないと彼は理解したのです。
 矢作タイプはいますね。エンジニアタイプでみかけた。無愛想だけど俺は技術があるからいい、問題解決すればいいっていうやつ。心なんて邪魔だし無駄って割り切ろうとする。そうではないと気づけた矢作がえらい!

指輪はないけどプロポーズ

 優子と良子が暢子のお産のためにやってきています。なるほど、これを見越して体制を整えていたわけですね。

 そして暢子は、入院の準備をそっちのけでギリギリまでにんじんしりしりーを用意してる。そこへスーツ姿の賢秀がやってきます。一張羅ってこういうことをいうのか。
 賢秀は清恵を紹介します。この衣装の野暮ったさがいいんだよな、賢秀は優子と暢子以外人払いをするのですが、他のみんなもバッチリ覗いています。朝ドラだからね。

 そして話し合いで賢秀は堂々と結婚すると言い出し、立ち上がって足をぶつけたり、いつものようにドタバタしながら指輪を差し出し……ってケースは空っぽ! これから買うってさ。これには良子や智も怒る。
 普通ならダメかもしれないのだけれども、これも賢秀らしくていいと思う。清恵はそこのところを理解しているわけだし。
 それに清恵も初婚ではないという引け目がある。それを優子に言おうとすると、優子は話は聞いているとにっこり。賢秀にはもったい無いくらいの人だと。
 賢秀は昔からわがままで喧嘩ばかりで欲張りで騙されやすくて……そう親として欠点を明かす優子。でも心が健やかだと。
 そして笑って頭を下げる優子と清恵。
 甘いようで優子は我が子の欠点はわかっているのです。

 この二人は欠点がある。大きな傷が。清恵は涌井とのことがあるし、賢秀もむちゃくちゃ。そういうあやまちがあっても、心が健やかならばいいと示されたのです。

 そして暢子は破水までしちゃって病院へ。重子が駆けつける中、元気な男の子が生まれます。母子ともに健康。名前は健彦となりました。

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