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『虎に翼』第10回 法は武器なのか、盾なのか?

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2024/04/08 22:30〜2024/04/30 23:30

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 裁判官の心証に希望を見出したい――そう語った寅子。田中裁判長の答えは?

権利の濫用は許さない

 田中裁判長は、被告は原告に目録喫記載の物品の引き渡すべし――と主文を読み上げました。一瞬呆然とする峰子、そしていね。峰子の弁護士は声をあげて感泣しています。傍聴席の学生も、おいちゃんも、驚きと感動を見せています。
 ここでオープニングが入って、女性たちの姿が描かれてゆきます。この順番のおかげで、視聴者を含めた大勢の人が一緒に喜んでいることがわかります。古く、色褪せた、質屋に入るかもわからないような色留袖。その去就に皆がきっと喜んでいます。これがドラマのもつ力でしょう。

 東田がありえないと声を上げると、田中はここで「穂高くん」と穂高に呼びかけ、傍聴席のご婦人は何者かと問います。穂高が女子部の学生だというと、田中は特別に判決の主旨を述べます。田中は民法にある財産の権利は認めつつ、その濫用を戒めた。夫婦生活の保護のためのはずなのに、悪用し、妻を苦しめるために濫用しているとみなしたのです。嫌がらせ目的だと見抜き、それを制したと。峰子は大きく頷いています。これにはのぞいている桂場も感服したようです。
 迷っている田中の心中は、前回全くわからなかった。もしかしたら、傍聴席の女子たちに心が震えたのかもしれないし、純粋に弁護士の訴えに納得したのかもしれない。理由はわからない。わかっているのは判決の趣旨。そこをきっちり詰めていかないといけないのですね。心証もまた、濫用できない。情と理を噛み合わせて探っていかねばなりません。法廷の外でもそうですね。

法は力を持たない者たちの武器だ!

 穂高はここでまとめます。人間の権利は法で定められているが、悪用や濫用は許せない。新しい視点だと言います。こうした小さな積み重ねが世を変えるとしみじみと語ると、よねは甘すぎると言います。あの男は彼女への非道なことを反省することもない。きっとああいうことをまた別の女に繰り返すと語り、怒りの涙すらにじませています。梅子はああいう男には天罰がくだると宥めています。
「本来法律は、力を持たない私たちが、ああいうクズをぶん殴ることができる唯一の武器! そうであるはずなのに……」
 よねは自分なりの法の解釈をここで明かします。法は武器なのか規則なのか? 穂高はここで、正解はないと考えを促します。そして知り合いとの待ち合わせがあると去ってゆきます。桂場と会うのでしょうか。

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