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『らんまん』第30回 解語之花との再会

 下宿を断ってから、トランクと植物標本盗難騒動が発生した万太郎。それでも盗んだ倉木隼人と和解し、彼の住む十徳長屋に落ち着くのでした。本と植物をいくらでも置ける理想の住まいです。

佐川に届いた手紙

 峰屋では、綾が手紙を持って廊下を駆けてきます。行儀が悪いと叱られつつも、タキに手紙を見せます。しかし生花をしている最中のタキは、すぐには読まずにそこに置いておけとそっけない。こういう主人は動揺をみせず、威厳を示さねばなりません。松坂慶子さんはかわいらしい方なので、ダメな脚本と演出だと「んまぁ〜!」とドタバタさせるのでしょうが、本作は違う。綾が出ていってから手紙を読む姿だってかわいらしい。これでよいのです。
 万太郎は、下宿を断った経緯はすっ飛ばし、綺麗に丸めています。タキは「えっ!」と声をあげてしまう。いろいろ手回しとかあるでしょうし。それでもとりあえず望み通りの部屋を見つけたとまとめてあるのでした。おかげさまでよいところに住めたと柏手を打つ万太郎と竹雄でした。

 その長屋は、いつも通りのようでちょっと違う。無愛想な倉木ですが、今日はしらふです。早川逸馬がキツネノカミソリなら、倉木隼人は確かにドグダミ。無愛想で、華やかさなんかないし、くせのある臭いだし。でも、花が咲くと清楚で可憐です。
 今週はまだ、要潤さんの田邊も出てこないし、ひとまず平穏ということで。
 九月入学なのに四月にやってくるわ。小学校中退だわ。予備校も出ていないわ。おかしいという伏線はちゃんと示してありますが。この伏線回収はどんだけ酷いのやら……。東京大学を訪ねてからがおそろしい。

白梅堂でお菓子を買おう

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