『ブギウギ』第71回　小夜と米兵のロマンス

　金曜日です。
　このドラマは主役が歌う場面を最低限にしたいので、脇役で時間を潰します。
　そうとしか思えないんですけど。

身勝手なのはスズ子だけでもない

　スズ子という人物は、いや、他の連中もか。どうしてここまで身勝手なんでしょう？　小夜が仮病で早退しても、ぶっきらぼうにテキトーなことを言って終わり。ああいうことになっていたら、小夜がちょっとおしゃれするとか、変化に気づいたりするものでは？
　まあ、小夜も小夜で、恩義あるスズ子よりあやしい米兵にフラフラしているんだからどうしようもない。人間的にろくでもない連中しかいないのは、このドラマ制作者の手癖ですか？　李香蘭のその後を気にしていないジャズの男もどうかと思いますよ。

小夜が歌う意味は？

　小夜が米兵と話すうちに歌って踊る場面は何ですかね。
　小夜は歌に感動してスズ子の元に押しかけた。しかし、まったく何もしていなかったようだ。門前の小僧は習わぬ経を読むという。つまりスズ子から小夜はさして影響を受けていないとか？　小夜とスズ子、さあ問題はどちらにあるのでしょう？　どっちも大アリだと私は思いますけどねえ。
　スズ子が本当に小夜の希望を知っていたら、指導しても良いでしょう。しかしスズ子はすっとろい小夜をお手伝いにしか思っていないから、何日も早退しようが気にしていないし、歌を教えるわけもない。この冷徹さ。奴隷をこき使う悪役令嬢も顔負けでは？　衣食住だけあればいいって？　いやいや。そういえば戦争で小夜の身内も大変だろうに、連絡する描写すらありませんよね。

　あのひどい小夜は、想定的にスズ子を持ち上げるためだと勘繰ってしまいますね。スズ子が下手いうても小夜よりはマシやろ！……ってか？　いや、相乗効果でどっちもあかんよ。 
　小夜退場だけが望みだったのに、そうならないようだし。

発声すらろくにできない音楽メインのドラマ