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『ゴールデンカムイ』#283 神の刺青

 五稜郭はどうして星の形をしているのか――。土方はそう語り始めます。

五稜郭――江戸期の近代城郭

 ここで土方は稜堡式城郭(りょうほしきじょうかく)と説明します。
 そう説明されて、杉元は塹壕がなければダメだと返す。
 江戸時代後期を経て、幕末維新を経て、そして日露戦争へ。早送りで戦争の歴史がたどられてゆきます。杉元の口調に土方がうれしそうではある。この二人は相性がよいし、杉元は沖田総司がモチーフかと思われるところがちょっとあります。似たもの同士なのでしょう。

援軍はパルチザン

 ソフィア到着まであと6時間だそうです。ソフィアがよく協力するもんだと杉元と白石には疑念があります。パルチザンはロシア少数民族のために戦ってきたのに、協力するのかと。アシリパは「私はソフィアを信じていいと思う」と言い切ります。
 ソフィアの理論はこうだ。
 同志ウイルクが望んだ北海道多民族国家を築き、同志ユルバルスの望んだ極東連邦国家と手を結ぶ。どちらも無駄にしないと宣言します。
「私がそう決めた。ついて来るか決めてくれ」
 そうソフィアは言い切る。あの二人よりなんだかんだでソフィアの器の方が大きいかもしれない。そう思えるカッコよさがありました。こりゃ惚れる。
 ソフィアのスゴイところは、自分なりの愛情と目的を綺麗に一致させられたところかもしれない。そのへんをウイルクにせよ、キロランケにせよ、うまくできなかったのか。

神の文字
 
 そのころ、尾形も函館に向かっています。思い出すのは、母が歌った子守唄。まだ幼く、しかも少し微笑んでいる尾形の顔です。幼少期でもここまで無邪気な顔はなかったように思えます。寝顔は幼くて愛らしい。

 鶴見は案の定、札幌から強引に協力させて早めに来るらしい。その車両にヴァシリも乗り込みます。

 そしてここで土方がおもむろに刺青を見せます。神の文字のあたりは兵糧庫だった。
「ここに必ず何かが埋まっている」
 そう言い切る。なんだか犬童以外もみんな土方ファンだった、みたいなオチですね。

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1,050字
『ゴールデンカムイ』アニメ、本誌、単行本感想をまとめました。無料分が長いので投げ銭感覚でどうぞ。武将ジャパンに掲載していました。歴史ネタでより楽しめることをめざします。

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