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『ちむどんどん』第116回 成長して、離れて十年後にやんばるへ

 昭和55年(1980年)に生まれた暢子と和彦の子・健彦も4歳になりました。暢子が上京して十年。さまざまなものが変わる中、皆が成長しています、

それぞれの成長

 ドラマももう最終盤、皆成長しています。

・重子

 すっかりいいおばあちゃんで孫に夢中です。多江と交替で面倒を見ています。働く女性にとって理想的な姑になりました。

・矢作

 沖縄料理を理解しなかったはずが、何度か通ううちにすっかり夢中に。人間的にも丸くなりました。

・賢秀と清恵

 寛大は社長、賢秀は部長、清恵は主任。清恵は妊娠中です。なんと賢秀の仕送りで優子は借金を完済したとか。あのにーにーがここまで出世するとは。感無量です。あれだけ人間的に酷いと言われてきたのに、ここまで立派になりました。やはりこういうどうしようもない奴がまっとうになることがいい。
 清恵は指輪をしています。

・良子

 自分が何か言うと怒っていると思われる。そのことに気づきました。

・和彦

 連載は人気らしいけど、沖縄特集ができないことに不満があるようです。

・智

 スナガワフーズはやんばるに拠点を移して順調だけど、歌子のことは?

・歌子

 人前で歌えるようになりました。可憐です。最高です。レコード出さなくても十分よ。素晴らしい!

ラストへ向けて

 ラストへの伏線がきっちりでてきました。やんばるでフィナーレを迎えるべく、戻る理由が出てきています。とりあえず里帰りから。和彦にとって沖縄へのおもいの原点である史彦が回想で出てきます。
 やんばるのシークワサーの実をとったやりとり。優子が育てた野菜が美味しいこと。
 そういうことを噛み締めていくうちに、決意の道筋は見えてきます。やんばるで一番美味しいものを作ることに原点回帰するように思えます。
 そうすることで、夫である和彦も沖縄について書くことができる。夫婦揃って同じ場所で道を見出す流れが見えてきました。

智と歌子

 でもこの二人がまだ未解決。良子がそのことを和彦に相談し、あとは賢秀に頼むしかないと言い出したところで、智がやっと立ち上がります。
 しかも結構ストレートにズバッと聞いてしまう。しかし皮肉なものだ。智が恋に臆病なのは、暢子との失恋があるだろうに。
 とはいっても、歌子と智の恋や人生が寄り道ではなく、きっちり描かれていていいと思います。

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