見出し画像

『らんまん』第4回 それぞれの、三つ子の魂

 慶長3年(1867年)の幕末前夜、土佐では変わらぬ日常がありました。

それぞれの子供時代


 
 このドラマはよくできていて、子役時代にそれぞれの人生の課題を見せてきます。

 万太郎は、植物への愛情。これは根本的なものだけど、わがままさ、自分勝手さとも表裏一体です。周囲に心配をかけてもやりたいことにガーッと向かっていくし、誰かと話していようが植物のことが気になるとそちらに向かっていく。子どもだからこんなもの……と思いますか? 万太郎は成長後もこの調子。本質は変わらないと思います。
 といっても、空気が超読めないだけで悪意はない。迷惑をかけたら全力謝罪する。そこが救い。根は善良です。

 綾は、女権じゃき。
 女人禁制の理不尽に立ち向かう。そういう課題設定ができた。タキも気が強いけれども、江戸時代の女ゆえに悔しくても従うしかなかった。でも綾はちがう。新時代の女、新しい女として、理不尽に立ち向かうのでしょう。
 ええにおいにつられたと弟を責めないけれども、彼女はきっとこの理不尽への我慢が爆発噴火するタイプだ。

 竹雄は忠義。幕末ともなると、武士以外でも上下関係がある場では忠義が身につきます。こんな小さくてもそれはそう。鎌倉時代の武士よりも、戦国武士よりも、幕末の丁稚奉公している少年の方が忠義を理解しているのです。それが教育の成果ですので。
 にしても、そうはいっても、こんな小さい子がわがまま主君に振り回されている様は気の毒で。

ここから先は

1,016字

朝ドラメモ

¥300 / 月 初月無料

朝ドラについてメモ。

よろしければご支援よろしくお願いします。ライターとして、あなたの力が必要です!