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『カムカムエヴリバディ』第30回 ローズウッドに騙されてませんか?
クリスマスパーティに参加することになった安子。そこでローズウッドが饒舌に、亡妻との思い出を語るのでした。日米和解の美しきパーティがそこにはあります。
ど、どこが健気なん?
何をキレとるの、いきなり安子は。こんなに国力ある国と戦争しやがって、ってキーっ! 稔さん死んじゃってキーっ! 端的に言ってなんなのかとしか思えない。パーティに好意で招かれておいて言うことでしょうか? そもそもが夜、米軍と会っているって、美都里からすればたまったものでもないでしょう。いや、美都里でなくても怒るだろうに。るいも放置して忘れているように思えるし。あの年齢の子どもを、初めて行った場所で、放っておくのか。心配じゃないのかな。
そうそう。アゲアゲ週刊誌記事が安子を「健気!」としている見出しがありましたが、厚かましいし、礼儀がなってないし、性格も悪いと思いますよ。
ただ、健気認定はわかる。
もさっとしたルックス(役者の容姿でなくメイクや服装、役柄)。
ヘラヘラしていて、うっすらとおバカっぽい。
頼りなさげ。
男のことで頭がいっぱい!
こういうヒロインが好きなんやろなぁ。モネみたいに頭がキレるとか。千代みたいな本質的に賢く意見を通すとか。喜美子のような下克上とか。そういう賢い女が嫌いな層には響くんでしょう。そんなのにつきあわんでええから。
当時はアメリカでも女子学生は少ないわけですが
ローズウッドはもう全部ダメ。本作は概念の擬人化ばかりですが、ローズウッドは国籍と性別を安子と反転しただけ。その結果無茶苦茶な設定になりました。
・バカだと彼女に言われたけどがんばってカレッジに進学したの!
→当時はアメリカでもカレッジで日本で日本文学(?)を専攻できるような“女子学生”はおりません。レアかつ相当なお嬢様でしょう。
・妻も戦争で死んだようなもの! だって弟が戦死して、そのショックで死んだから……
→これを戦死と同等に扱うのはかなり無理があるのでは?
要するに安子の性別と国籍反転して同じにしようとして、無理がありすぎて、なんかセリフもおかしくなっている。そもそもがローズウッドは大嘘つきにしか見えません。妻を愛していたというわりには、涙ひとつこぼさずにハキハキと事務的に話す。何もかもが嘘くさい。
実際、米兵が日本人女性を妊娠させ、捨てるような悲劇はたくさんありましたからね。見るからにチョロい安子を騙すつもりかな? ホイホイホイホイ警戒心もなくついてくる女なんて、騙し放題ですもんね。
それにしてもローズウッド役。朝ドラ役者に起用されてそりゃうれしいでしょうけど。真面目に演技指導をいているとは思えない無茶苦茶さ。ずーっと棒読みやん。しかも亡き妻への愛を語る場面でプレゼン状態。嘘くさい。何もかもが嘘くさい。
米兵と日本人女性の悲劇なんざどーでもいいんでしょうね。歴史をおもちゃにして遊ぶ、そんなこの国に未来はあるのか……。
若者層は切り捨てたのか
ラストの歌う場面を見ていると、ああ、この朝ドラは若者を蹴り飛ばすんだなと痛感できました。『おかえりモネ』がリアルモネ世代を取り込みにいったのに、今回はその真逆。
韓流の方がかっこいいし歌うまいよね。上の世代がなんでこんなのいいと思っていたのかわからない。そう思われてない? そんな残酷さがたまらん朝。
共感性羞恥心を毎朝刺激してきます。すごいドラマだ。
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