『舞いあがれ』第7回 失敗を恐れないで
七時にかけためざましをとめ、舞はばんばのお手伝いへ。
過保護だったとわかるけど
舞はびわを取るのもおっかびっくり。『ちむどんどん』の暢子のようにいきなりジャンプしたりはしない。性格の違いです。でも、ばんばに支えてもらって取ります。
いちごの次はびわ。びわのジャムとは珍しい。
舞は一人で何でもする祥子に感銘を受けています。
そんな舞は臆病なのか、完璧主義者なのか。何かちょっとしたミスがあるといちいちショックを受けてしまうんですね。それでも失敗してもそれを補う手段を祥子は教えてきます。舞はあまり器用でも要領がよいわけでもないようです。
この祥子の教え方がいいと思います。なんでも失敗したらダメだというのではなく、失敗したときどうするかまで教えていくことが大事です。失敗するなとプレッシャーをかけると、緊張してどんどんダメになってしまう。そうして真面目な舞は殻に閉じこもっていったんでしょう。
それが解き放たれて、ジャムを作ってうれしそうにしている。よいことです。
五島の観光事業
作られたジャムは五島の観光売店に卸しています。こうして売れることに舞は感銘を受けます。
そしてその売り場にいるさくらという女性から、みじょか笑顔の彼氏の自慢を一方的に聞かされます。福岡に住んでいるそうですよ。なんでもむっちゃんというその男性は、五島でカフェを開きたいとか。
さくらが浮かれてるんるんしていて、舞は聞き上手だと誉められます。子供なんだからそんなもんかな? いやちがう。これはたぶん舞の個性ね。生来の聞き上手なんですよ。
舞は帰り道で一太の家族にあい、教会のミサについて行きます。ここで祥子の方を振り返って「行ってみんね」と言われるところがいいですね。
東大阪にもよい影響
ミサから戻ってくると、めぐみから電話です。めぐみはまず熱のことを聞く。舞は測ってない。測ってないということは、発熱していないということ。舞は五島の生活のことを話します。元気そうな舞にホッとしているめぐみです。そこへ浩太がきて、電話を代りうれしそうに笑うのでした。
そしてその夜、浩太はめぐみに迷惑かけすぎていたと反省します。自分のことは自分でやると提案。悠人の塾の送り迎えもしないというと、悠人は浩太はどうするのかといいます。食器を下げ、洗濯物を畳み、ゴミ出しをする。そんな小さな一歩を踏み出したのでした。
めぐみの決断。祥子の助力。舞の成長が家族を良い方向へ変えてゆきます。
自己肯定はすべてを良い方向へ変えていくが
舞は祥子から、ジャム作りを手伝ったことを褒められ感謝されます。それでも舞は小さな完璧主義者ゆえに、まだ母や祖母のようになりたいと考えてしまう。向上心の塊です。成長したら意識高いと揶揄されるかも。
そしてそんな舞は、瀬渡しのために船長として船を操る祥子の姿を見ています。今回の高畑淳子さんは近年朝ドラのかっこいいおじいちゃんの像を融合したよう。第一次産業で働く器のでかい像って、男性に独占されていたといえばそう。『なつぞら』の泰樹や『おかえりモネ』の龍己を思い出します。女性は抱擁力や温もりだけの存在でもない。この祖母は舞のロールモデルとなるのでしょう。
しかし、ナレーションが何やら不穏です。
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