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『舞いあがれ』第39回 苦学生を救おう

 話の展開が、前の伏線をろくに回収しないまま進んでいってもう無茶苦茶。脚本家交代でそこまで変わったとは言わないが、レベルは落ちたとは思う。
 繰り返すけれども、チーム体制にするなら最低限レベルを一定に保つことが求められるわけで。交代したから、だの。交代したあとに期待だの。そう言っている時点で笑止千万なんですよ。

経済と学問への解像度が低い

 苦学生くんが辞めるかも……ということで見えてきたことはある。

・金勘定がザル。岩倉実家も無茶苦茶だし。何か一つでピンチに陥ったり、大成功したり。金はそんなもんじゃないのです。苦学生でギリギリ、一ヶ月休んだだけでもう終わるのならば、もっとちゃんとした事前計画はできたでしょうに
・教官への想いがない制作陣。教官だって教え子をいきなり突き落とすようなことはしないでしょうよ。だいたい、授業の場面もわざとらしくてわけがわからん
・露骨に冷たい態度のチームメイト。性格がここまで悪いように描かなくてもよいのでは?
・はっきりいって苦学生が一番賢く、残りがバカが雁首揃えているように見えるため、優しさよりノート欲しさの変心に思える
・舞の大学中退を止める教官とクラスメートはいなかった。舞が優秀ならば誰かしら止めたやろなぁ。実家の親だけが、経歴や費用を考えて止めるあたり察せられる。なぜ、岩倉舞はバカだと連日強調するのか? 何か個人的な恨みでもあるのか?

 そしてこれが一番わけわからん。

「パイロットになってお母さんを海外旅行に連れて行くんだ!」

 それ、小学生なら微笑ましいけど、この年齢でそう言ってたら相当可哀想な子だぞ。パイロットになることは別に条件でもなんでもないぞ。
 それに、職業人ってそういう公私混同は厳禁ですよ。親戚がいる都道府県に赴任できない官僚なんて例もありますし。自分が操縦する飛行機にママを乗せるんだぁ!……ってもうダメだ。何を考えてんだ。ノートを取る腕前だけあってもこいつは根本的にバカとしか思えない。ノートの件だって、チームでやるなら分業でもしておくべきじゃないか。そういうリスクやソース分担できない奴はダメなんだ。

 なんだろう、このドラマ。
 ダメな組織論を延々と描いて何がしたいのかな?
「絶対に操縦を任せたくないパイロットあるある」
 ネタでもやってんの?

子ども食堂で写真を撮る政治家みたいだね

 でもわかりますよ。このお粗末な顛末は舞ちゃん善良アピールね。
 学費をドブに捨て、実家が太いお嬢様が慈悲を見せる。そういう子ども食堂で写真撮って投稿する政治家マインドを見せるつもりなんでしょう。

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