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『虎に翼』第123回 少年法をどう思う?

 寅子は家裁のみなに少年法改正についての意見を聞き、皆闊達に意見を出していきます。強行的な相手のやり方に疑念を呈するものが多い中、音羽は家庭裁判所側にも反省点はあるといいます。
 


個々人の奮闘たよりで組織を回すと破綻する

 裁判にかける意気込みの差が激しい。審判しながら調査書を開くほどやる気がないものもいれば、何件でも背負い込もうとするものもいる。このままでは調査官の負担が大きいとキッパリという音羽。音羽は決して楽をしたいのではないと付け加えます。しかし何十人もの少年少女の事件を同時に抱えるには無理がある。処理できず悔いが残り少年事件への罪悪感が増していくと切々と述べる音羽。差そのものが生まれにくい改革が必要だと続けます。
 しかし朋一は、それは改革ではなく改悪だという。少年に必要なのは刑罰ではなく、対話と歩み寄りであると。寅子は同意を求めらえ、家裁の力を信じている、愛の裁判所を守りたいと言います。
 音羽は本当に家庭裁判所を守ろうとしてきたのかとなおも問いかけます。いつも人員不足でそれを個人の努力だけで補ってきたじゃないか。その歪みが今なのだと。佐田判事世代にも責任はあると指摘します。
 確かに家裁は人員不足だと多岐川はしょっちゅうぼやいていました。それでもどうにかしてしまった。業務は常にオーバーしていましたよね。愛だけじゃ済まないことは当然のことながらある。音羽の苛立ちはわかりますとも。
 こういうことを続けて走っていくと「ああ、あれで回るんだ」と管理側は勘違いしてしまう。痛いところを突かれて言葉に窮する寅子。朋一までも音羽に同意します。
 確かにそうなんですよね。多岐川や寅子のような無茶ぶりを下の世代に求めるのは、無理があるでしょう。組織の立て直しをすべきでしたね。

少年法をどう考えるべきなのか

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