『今ここにある危機とぼくの好感度について』第4回
ヤバいっすよ、マジヤバいっす。このご時世に真相隠蔽とパンデミックすか!
帝都大が命運をかけた次世代科学技術博覧会開催間近! そんなとき、神崎真は虫に刺されてしまう。しかもどんどん腫れあがっちゃって、みのりちゃんに相談しようと思いつつもできないと。
するとそんな神崎よりもキレもののイケメン後輩・若林が、何かを嗅ぎつけて取材にやってきます。
あやしい風貌の足立准教授!
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その研究室と虫刺され発生を結びつけたら視聴率稼げるんじゃね?
そういうテレビ局セオリーを使いやがって、たちまち炎上ォー!……って、これテレビ局がバラしていいんですかね。照明の使い方とか、ノリノリである。
一体NHKは何と戦っているのか? そう思いたくもなりますね。神崎は民放出身だから、そこを狙っているかと思うとそうでもないと思えるところがミソ。
だって最近のNHK、イケメンで誤魔化すことをやらかすじゃないすか。ニュースでなくてドラマの話ですけど。あとクサすぎる変な演出も。そういうのをおちょくっているようで、何と戦っているのか感がすごい。
受信料を払う甲斐があるなぁ!
そんな怪しい昆虫ドラキュラ扱いをされた足立准教授ですが、原因をつきとめます。安達と仲の良い澤田が、スルメを食いながらそれを神崎にいってくる。
帝都大のスターである堀田教授が、ワクチン蚊なるものを研究している。その過程で蚊が逃げ出したのか、アフリカ大陸の蚊と日本の蚊が混ざり合い、ハイブリッド蚊がうまれて、それに刺されてアレルギーが出てるってよ。
やべえ、パンデミックだわ!
そう会議で報告されるのですが、どうにも不穏ではあります。次世代博をなんとしてでもやりたい須田とその手下じみた連中は、もみけしに動く。総長はエビデンスを求める。そのため、神崎は検査を受けることになります。
でもね、総長まっとうだけど理事どもがおかしいでしょ? まともなのは水田くらいで。こうなったらもうダメ。須田とその手下は「君側の奸」と呼ばれます。主君の判断を縛ってろくなことをしない家臣のこと。まずはこいつらを倒さないとどうにもならない。
総長は神崎のことも心配している。そして神崎は、鬼頭理事と検査を受けるのですが、陰性でした。やったね! でも病院の待合室では虫刺されで診察を受けにきた幼い少女がいるわけでして。
じわりと恐ろしい何かが見えてくる……。
この病院の場面が秀逸ですよね。鬼頭のような賢そうな、大学の理事でも「高麗人参のおかげだ」とか言い出すんだよ。サプリメントだよ。グルコサミンだよ。スポンサーのいないNHKだからこういう大暴れできるんだよな。最高!
これで一件落着かと思いきゃ、総長は自ら手配した病院で再検査してこいと神崎に伝えます。どうにもこの呑気なところがあった総長も、現実を知ったらしい。
しかも新聞部のユウナが刺されてヤバいとコウスケがいってくる。記事にしないから真相を教えて欲しいと言ってきます。
神崎は逃げたい。
現実から逃げたい!
でも現実は追いつく。ついにあきらめて再検査をすると、なんと陽性がでる。おまけに前の検査は意味不明だったとわかる。どんどんどんどん、神崎は追い詰められてゆく。そのスマホにはみのりちゃんの着信履歴があるのでした。
君側の奸
今回の理事会は「君側の奸」を描きましたね。
総長のような君主にひっついて、勝手にやらかすやつ。中国史だと宦官がこの好例とされますけど、去勢云々でなくてこれは要するに側近政治の弊害です。
こういう構図があるとまずい。それをどうするか? そこに神崎がどう挑むか見ていきたい。そこは現代なので、合戦にはできませんよね。
生物兵器はコントロールできない
そして蚊なのですが、この扱いも面白いと思いました。
コロナが中国政府の兵器だとかなんとか言いますけど、漏洩したら真っ先に自分の国にダメージを与えるものを作るとは考えにくいと。病気はコントロールが難しいから、割りに合わない。そういうのは陰謀論じみたフィクションだけで結構でしょう。
学問はエビデンスを求める
病院に手を回してあって、わけわからんことをされたというのも風刺的でして。どうしたって現実と重ねてみてしまうでしょう。
総長は「エビデンスを」といった。学者としてまっとうな態度です。そういう学者の誠意をなんのかんのとおちゃらけてごまかすようになったらとんでもないことになる。学術会議のことも思い出しましょうね。
奴が目覚めるのは自分が追い詰められてから
それにしても、結局神崎ってやつは自分で動きませんよね。
我が身可愛さにやっとこさ動いたか。そう突っ込みたくもなる。そしてこれは怖い。というのも、コロナでこうなったら終わりじゃないですか。
すべてを敵に回せるNHKの存在意義と五輪はいらない
以下どうでもいい投げ銭をNHKにぶつけます。
私の好きな作家ジョン・ル・カレはBBCに愛想尽かしをして退職しました。国策に阿っていることが嫌だったそうです。BBCでダメならNHKはどうよ? そう言いたくなることもままある。
キツいこと書きますね。
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