見出し画像

『おかえりモネ』第86回 2019年の世界へ

 2019年――。
 鮫島はパラリンピック2020を目指しています。内田は人気が出てファッション誌から取材されるほど。神野は自分はそういう断っているのにと不満をぶつけます。そういう売り出し方はしたくないようです。朝岡は業務を部下に任せられるところまで育てあげていました。あれから3年、それぞれ進化しています。

彼らの選択2019

 朝岡は「チームジェネレーター」というアプリを作っています。全国から気象情報を投稿してもらうもの。このドラマはアプリが現実にあればよいと思わせるほど秀逸です。Twitterで今、気象情報をリアルタイムで見られる。とはいえデマもあるし、信頼性では問題がありますよね。SNSの書き込みにマスメディアが情報提供を呼びかけていることもしばしばあります。あのやりとりを、あらかじめ信頼できるユーザーから提供して貰えば十分役立つというわけ。試験中の現在は500人ほどユーザーがいるそうです。
 長野県丘沢から何か言い伝えの投稿があるとか。この地名がじっくりと映ったので、今後何かあるのでしょう。

 鮫島は代表に選ばれました。この選考過程が飛ばされます。これも本作の思い切りのよさで、モネが張り切って応援するような初々しさから次の次元にうつっているし、繰り返す必要もないのでしょう。鮫島は喜びつつ、これで引退することを決めています。2020年を花道にしたい。そういう鮫島のようなパラリンピアンが現実にいたと思うと、終わったばかりのあのパラリンピックをどうしたって考えてしまいますよね。
 今後は人の役に立ちたい! そう語ると、モネは軽く自分もそうだと言います。そういう熱い思いを照れずに言ってこそ! そう本作の言いたいことを伝えてきます。

すーちゃんとマモちゃんはラブラブ!

 汐見湯では奈津が大喜び。おいしいご飯を作ると言います。奈津は本当にそういうことをする女性。ご飯を作って出してくるただの女性。でも、そういう奈津や森林組合みたいな人がいて世の中回っているってことを考えたくなりますよね。そこへ内田と明日美もいるのですが、明日美はどうやらご機嫌ななめ。なんでもマモちゃんこと内田の電話に、売れっ子女性気象予報士からお電話があったって! 仕事で会ったからだと内田は言います。ただの知り合いだって。
 モテオーラが出てるマモちゃん……育てすぎちゃったかも。そうすねる明日美。でも大丈夫。内田、それに菅波も浮気はしないから。極端に気の合う人とは近づきたいけど、そうでないとめんどくさいっていうか。浮気なんて超絶めんどくせーことはしないから大丈夫ですよ。それにマモちゃんはすーちゃんプロデュースでないと輝かないから。マモちゃんに好きなのはすーちゃんだけと言われて「恥ずかしい〜」と浮かれる明日美。こいつら、見せつけやがって!

モネと菅波は……

 と、ここで気になるのはモネのこと。モネと明日美は正反対で、対照的に見せてきています。モネの性格は宮城出身だからでもない。彼女が彼女だから。そして1時50分に、そんなモネの電話が鳴ります。
 こんな早朝……そうぼやくモネに、でも2時には起きるでしょうと菅波。正論と言えばそうだけど、そういう正論パンチはモネじゃないと受け切れないとは思う。菅波はこれから寝るところ。なんでも患者のおじいちゃんが結局入院することになったそうです。
 鮫島のことはよかったと言ってくる菅波。モネは鮫島本人もうれしいけど、会社としても成果を出せたと満足そう。個人単位ではなく組織単位で俯瞰的に見られるまでにモネは成長しています。菅波はそっちの仕事が楽しそうだと言います。4年目なんて本当に楽しい時期。でもそんな菅波は、くやしくて家に帰りたくないのだとモネに見抜かれています。
 家族が入院を選んだのだから。そう自分に言い聞かせるように語る菅波。モネはそんな相手の気持ちを声で理解しています。できる限りのことをやった。ならいいじゃないですか。そう敬語混じりで話す二人。
 菅波は家に帰って寝て、モネは起きると言い合います。テレビでモネの顔を見ようかと言う菅波に、たいして変わっていないと返すモネ。
「おやすみなさい」
 そう伝えて一度電話を切ったはずが、またかかってきます。来週日曜日、会うと告げる菅波です。
 すーちゃんとマモちゃんとはちがうけど。それでも二人の距離は縮んでいます。

モネはプレゼンする

 会社で神野はそれを聞き、来週はモネの誕生日だしプロポーズじゃないかと言ってきます。次は24の誕生日です。そして菅波は31。今時早いか、と神野は言う。
 朝岡が15分枠の気象バラエティを提案してきたと、高村がぼやいています。よいアイデアでもやるとなると大変。しかも朝岡って実務を投げ軍師タイプで、前線できばっていろいろフォローするのは高村なんですね。神野と内田の起用だって、現場ケアを朝岡はぶん投げたし。こういうのは諸葛孔明タイプだ。史実での諸葛亮はフル稼働過労死と言える状態ですが、『演義』を読んだ日本人は思ったんですよ。煤払いでみんなドタバタしている時、子守りをしているような奴だな、諸葛孔明はよぉ! 朝岡はそのタイプ。そりゃ高村もぼやく。

 モネはプレゼンするまでに成長しました。安西社長に「気象予報津々浦々」を提案します。

ここから先は

480字

朝ドラメモ

¥300 / 月 初月無料

朝ドラについてメモ。

よろしければご支援よろしくお願いします。ライターとして、あなたの力が必要です!