『水都百景録』を楽しもう！「丘処機と道教」

　阮籍と嵆康のことも語りたいけどさあ、閑人で丘処機が実装されちゃって。

長春真人・丘処機はフィクションのイメージが強い

　歴史上の人物では、実在したイメージよりフィクションの方が強烈で印象に残る場合もあります。
　フランス史ならダルタニャン。日本史なら柳生十兵衛。そしてこの丘処機も、金庸の武侠小説『射鵰英雄伝』（しゃちょうえいゆうでん）の印象が強い人物です。

　この作品では、いきなり主人公の親世代に無茶ぶりをするわ。酒場にどでかい鼎を持ってやってきて、建物破壊しながら闘うわ。お騒がせ人物という印象が強烈です。

　『水都百景録』では「他の六人」を恋しがっている彼。「全真七子」というユニット単位で行動していたのです。これまた武侠では武術を使いこなす集団なんですけどね。