『ちむどんどん』第84回 住む世界が違ったけれど
フォンターナが権田の嫌がらせに困る中。暢子は房子に過去のことを聞いています。和彦もズバッと三郎に聞きに行きました。
鶴見のロミオとジュリエット
時は戦前。屋台で愚連隊に絡まれた房子を、そのころつっぱっていた三郎が救い、お互い一目惚れしました。今日は構成が効果的で、房子と三郎、両者の言葉が入るので誤解があるとわかります。
愚連隊は「グレる」の語源でもあるのですが、通じにくくなった言葉ですかね。
そんな鶴見のロミオとジュリエット状態になった二人。三郎は県人会会長の息子でボンボン。山原から出稼ぎにきた房子とは釣り合わないとよってたかって周囲から言われました。
三郎にはお嬢さんである多江とのお見合いが用意される。房子は手切金を用意されて、鶴見から追い出される。
房子が金目当ての腹黒い女とされ、県人会に守られた鶴見の人々が彼女を悪く言う理由もわかりました。
房子も三郎も悪くない。でもお互い、相手を捨てたと思う気持ちもわかる。房子は手切金を元手に成功したし。三郎は鶴見に重子が戻れないようにする流れに逆らっていないし。
三郎は多江という妻もいます。彼女はシベリア抑留された夫を待ち続けた素晴らしい女房です。
ゆえに三郎は、そんな妻への義理もあって、そりゃ房子には会えない。暢子がそんな二人の間にかすかなつながりをもたらしたのです。
和彦とすれば、ここで退いたらこうなると決意を固めることになる。そんな話ですよね。
暴走良子が事態を動かす
房子は権田との対峙を決意します。その朝。
賢秀は事態を動かしますが、これは良子もそうなのか?
東京まで来て、鶴見に一直線に突入してくると、あまゆに入ってきます。傷んだ食材を諦めようかと話しているところへ乱入!
諦めるな!
スクラムを組め!
泣き寝入りは許さんぞ!
そう誤解して暑苦しく主張。いや、脅迫されているのはあまゆでなくてフォンターナなんだ。そのことは伏せておくつもりだったんだ。そう止めたい暢子が叫ぶまでやめない。
良子、なんという暑苦しさ、迷惑さよ……まず話を聞け!
良子はこんないいキャラだったのか。良子の暴走で事態がまた動きそうです。
若き日の三郎の横には、カタギじゃないぽい人もいたし。これは一波乱。
良子は武侠ドラマのようだった。『射鵰英雄伝』の丘処機じみたあばれぶりだった。武侠ならあまゆは半壊するだろうな。
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