『舞いあがれ』第5回 五島で、自分の心と向き合う
まだ幼い舞は、どうして五島に連れてこられたかわかっていないはず。それでも楽しく暮らしているけれど。
いちごジャムと過疎
めぐみと祥子はジャムを作っています。なぜかというと、過疎化で若者が減り、余って腐らせるよりはいいからということらしい。めぐみは母を手伝う間も顔が暗い。舞が心配なのです。祥子からすれば過保護に思えてしまう。島のみんなが見てくれとるというものの、めぐみからすれば自分の子は自分で見る意識があると。
長靴を履く理由
五島の海で、舞は校外学習を楽しんでいます。ただ、子供って悪意なく危険なことをしてしまう。裸足で海を楽しむ耕平。舞も試してみて、すっかり気持ちがええわけですが……耕平はオコゼを踏んでしまうのです。
オコゼって踏むと足切断だの、死亡だのあるんだな……。
だから長靴を履かねばならないと。舞は怯えてしまいます。人一倍繊細だから、怖くなっちゃうのね。
こんな臆病な子がどうしてパイロットになるか? 本作のテーマはそこかもしれない。臆病なようで大胆? 怯えているけど冒険好き?
祥子と舞が海岸を走っていると、子供たちが見えてきます。めぐみは不安そうに舞のもとへ駆けつけます。すると舞は転んでかすり傷を負っていました。それでもめぐみは過保護気味に、心配しています。祥子はそんな様子をじっと見ているのですが。
家に戻ると、祥子は耕平は大丈夫といいます。舞は耕平が心配だったと。めぐみは慎重にしなくちゃという。
「めぐみ、帰ってくれんね」
祥子はここでいきなりそういい出す。舞を預かるから、めぐみだけ帰れと。祥子は、めぐみが舞を心配しすぎていると感じている。ずっと母の顔色をうかがっていると祥子は見抜いた。めぐみに遠慮して自分の気持ちも言えない。しばらく舞から離れろと。
舞は人の心の影響を受けやすい。耕平の不安が伝染してあんなに怯えていた。母と娘が共鳴しマイナスに向かっていると、めぐみも痛感できたのでしょう。かくしてめぐみと舞の母と娘は離れることになりました。
母と娘役どちらも演技が上手だし、演出もしっとりしているので、それなりに受け入れられるとは思うんですが。そこは朝ドラなので、展開が荒くて強引に思えるところかもしれない。
思えば舞って「なんで?」と聞いていなかった。転地療法だと決めたのは両親だし、五島に置いていかれるのも母と祖母の決めたこと。
徹底して受身の舞。明るいタイプにも思えないし、朝ドラ典型とはちょっと違う気がする。モネとちょっと似たタイプかもしれないけれども、これは子役スタートですし。内向的なヒロインの奮闘を見守りたいと思います。
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