見出し画像

『虎に翼』第23回 この傾いた国でまっすぐに正義を貫くということ

「穂高先生……何をたくらんでいらっしゃるんですか?」
 そう問われた穂高が被告人の無罪を主張すると言うと、弁護士たちの間に同様が漣のように広がってゆきます。
 はて?
 そう寅子が疑念を覚えるのは当然です。弁護人の仕事はそういうことでは? 疑念を寅子と共有しつつ、ドラマは進みます。

寅子なりに正義を求める

 寅子は雲野から資料を受け取り書き込んでいます。寅子は雲野に先ほどの「うーん」の意味を聞き出します。寅子は法の理想を語っています。法は正しい人を守るべきためのもののはずだ。それに対して法のプロがどうして「うーん」と返すのかと。
 寅子は淡々と捜査を進め、涼子から大臣邸の訪問記録を手に入れます。照らし合わせると、調書にあった直言の訪問記録がありません。またひとつ、調書の齟齬が見つかりました。ここでよねが「よし!」と低い声で言うのがいいですね。
 地道に調査を進めていく寅子と仲間たち。寅子は記者の竹中に、事件について書いて欲しいと頼みに行きます。花岡が止め、竹中はこの申し出を冷たく突き放します。しかし、そんな記事は売れないという断り方でなく「ガキが足を突っ込むことじゃない」という理由です。そんな記事が出たら寅子が危険だと吐き捨て、さってゆきます。すると別の記者が名刺を渡しながら、取材を申し込んでくるのでした。
 かくして寅子が新聞記事に出ました。それでも直言は、証言を変えないと頭を下げるばかりです。

この国はどんどん傾いていく

ここから先は

3,927字

朝ドラメモ

¥300 / 月 初月無料

朝ドラについてメモ。

よろしければご支援よろしくお願いします。ライターとして、あなたの力が必要です!