『ちむどんどん』第119回 ちむどんどんし続けることが大事
スーツ姿で歌子の前に立つ智。さあいくのか?
歌子は歌で返す
智はようやく歌子への思いを告げ、結婚したいと告げるわけよ。すると歌子は歌で答える。ここでの歌詞が答えです。レコードを出すことも大事だけど、こうして人生で一番大切で幸せなときに、歌で答えられたことも素晴らしいのではないかな。
そして智は、歌子を思うとちむどんどんするという。それが一番大事な気がする。歌子は病弱な自分は結婚できないと悲観的だったけど、ちむどんどんが大事だからそれでいいと思う。
よかったなあ。
歌子の歌がこんなに効果的に使われていて感動しました!
横で見ていたみんなが「唐船ドーイ」で踊り出すところもよかった。沖縄の生活に根付いた喜びです。ちむどんどんする。幸せになろう。そう繰り返されるテーマです。
暢子の決意
やんばるでの暮らしを楽しむ暢子は、迷いがある。そのことを和彦に告げます。ここで親子三人、暮らしたいと。暢子は「和彦くん」といまでも夫を呼ぶんだなと改めて思ったり。
和彦は反省会界隈からありえないほど無能だと罵倒されていますが、無能有能はさておき、特殊な人物ではある。フリーランスだから東京にこだわらなくてもいい。重子と同居しないことを選んだのも、ここにつながってきます。夫としてやんばるに住んでもいいわけよ。
フリーランスライターとして食っていける和彦は、むしろかなり有能だと思いますが。
問題は暢子の店といえばそうなんだけれども。矢作に譲れば一石二鳥ですね。
ゆえに和彦の意志を確認せず、暢子が決めていいわけよ。こんないい夫はそうそういないんだけれども、これは石川博夫もそうかも。彼も相当理解あるんですね。
智はそういうタイプではないからこそ、暢子でなくて歌子だと思えるし、歌子はそれで幸せだろうし。
ちむどんどんできるかどうか
そんなわけで、やんばるに戻る決断というラストへ向かうわけですが。極めて慎重に、2022年らしくしているわけさ。優子の面倒を見るという親孝行でもない。和彦がやんばるでライフワークを完遂したいからでもない。地方で生まれた女性である暢子が、自分がちむどんどんするか、そこで決めています。
朝ドラもここまで到達しましたね。いや、近年の朝ドラの流れかな。女性が自分の意思で人生を決める。そういう流れがきっちりある。
そういう家父長制を否定する流れがあると、反省会が踊ることも覚えておきましょうか。NHK東京か、大阪か。そこもあるけどね。
それにしても仲間由紀恵さんの演技がすごい。彼女一人でなく、頭の上の方でまとめる髪型や、服装。沖縄の優しい母の像を作り上げる気合を感じます。
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