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オーデコロン

作詞:コヨーテ

金木犀の香水まとうあなたは
書類挟んだバインダー渡して デスクへ
遠くで頬杖つき 窓の外眺める
憂いを帯びた真面目な顔が 眩しい


きっと次の季節も いつもは見せない
微笑み向ける人がいるだろう
みんなそう言ってたよ

仕草いつも覚えてるのに
切り取る場面わからなくて
顔が思い出せないな
香り通り過ぎて 振り返っても
いつも目が合わなくて
今日ももどかしいんだ


向こうの交差点で 咲きだした金木犀が
どこか寂しい 季節の始まりを
教えてくれる


僕が知るその花は みんな低いのに 
いつもの曲がり角の花は 高くて届かない
臆病な僕は 遠くで香る
だからこそ好きな花なのだと 思ってる


枝垂れる(しだれる)長い髪 耳にかけた
それが気になり文字が打てない
言い訳じゃないんだよ

季節は待てないのに
景色 心 そのままで
年月が経つんだな
明日が通り過ぎて 振り返っても
きっとまだ変わらなくて
今日ももどかしいんだ


風になびいて 足元に星が降る
並ぶ信号待ち


話すことわからなくて
僕、この香りが好きで
そう言ったみたい 覚えてないけど


知ってるよ、君が好きなこと
眺めてたから
私も好きなの この花が

仕草いつも覚えてるのに
切り取る場面わからなくて
顔が思い出せないな
香り通り過ぎて 振り返っても
いつも目が合わなくて
今日は


温かくて優しいから
触れれない 手首に塗った
まどろむ一押し
微笑むあなた その一瞬で
先取りした 季節外れの
微熱を帯びたようだ


こがねいろの花 手に取った強い残り香は
どこか嬉しい 季節の始まりを
教えてくれる

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