本の話をしよう｜2023.1①
週一更新目指そ、がんばろ〜とか書いていた癖に、早速書くことを怠ってしまった。挽回すべく、最近読んだ本の話をしよう。
昨年11〜12月の本はこんな感じだった
積めども積めども物足りないのか、また本を買って、または借りてきてしまった。
新年早々ブックオフのウルトラセールに駆け込んで7冊購入し、「そういえば集めている漫画の新刊が出ていたんだった」とついでに本屋へ向かったら、大好きなシリーズ作品の続編が出ているではないか！→いつのまにか3冊購入。読み終えた本を返却に図書館へ向かうと、アラ買おうか悩んでいた本があるじゃないですか……と、返した本よりも多い4冊を借りてくる。
こんな調子で、あい変わらずわたしの前に聳え立つ本の山は高い。読書ペースは遅くはないと自負しているけれども、読み終えたのはコミックエッセイを含めてまだ2冊。近頃は時間と気力の確保の関係で大分スローペースだ。
・
2023年の一冊目を何にするか決めかねていたのだけれど、図書館で最初の数ページを捲って「これだ！」とピンときたのが、砥上裕將さんの『7.5グラムの奇跡』。
不器用な新人視能訓練士の主人公が、凄腕の視能訓練士や個性的な看護師たちと共に、眼に関わる病気とそれを抱えた人々に真摯に向き合っていくストーリー。
主人公は勿論、先生、先輩、患者さんたちの言葉も自分に重なるところがあって、何度も「これはわたし自身か？」と思ったし、わたしもコンタクトや眼鏡を利用しているし、年々視力が悪くなっているような気もするので、『この世で最もありふれた奇跡』と言い表わしていた「見える」ことの当たり前と尊さを感じながら読み終えた。
砥上さんのデビュー作『線は、僕を描く』は、好きなバンドのベーシストさんが帯コメントを書いていたという不純な動機から読んだのだけども、心の揺れや感情の表現がとても美しくてあっという間に好きな作家さんになったのよね。個人的には青山美智子さんの本と同じ空気を感じています。
水墨画も視能訓練士もほとんど知らなかったけれど、砥上さんの書く物語を通して、世界が広がったように思える。読後感が爽やかなのも、とっっても良かった……これは手元に置いておきたい本だなぁ……文庫化まで待てるだろうか……。（フラグ）
ついでに余談だけども、前に住んでいたところで通っていた眼科の視能訓練士さんや看護師さんがとんでもなく美人ばかりだったことも思い出した一冊でもあった。笑
・
終始ニヤニヤしながら読んだのは、『本屋図鑑 だから書店員はやめられない！』というコミックエッセイ。
大学生の頃、そして昨年の春まで、と、わたしはこれまで二度程書店員として働いていたことがある。何が言いたいかはもうお分かりであろう。ページを捲るたび、とにかく首がもげそうなくらい「あるある！」と頷いてばかりだった。
大量の入荷の山が乗ったカゴパレットが重すぎて行きたい方向に進んでくれないとか、一番綺麗な状態の本を予約品として抜いておくとか、通常版と増刊号で表情が異なる雑誌の予約に悩まされたりとか、梅雨の時期にうねる表紙とか。
いちばん笑ったのはシュリンク(コミックにかかっているうっすいビニール)を取る時の「ﾊﾞﾘｨ!!!」って効果音。案外簡単に裂けるんだよね、でも事前にシュリンクされている講●社のものはそうはいかないんだよね〜わかるぅ〜〜！笑
ニヤニヤしながら読み終えて、楽しかった〜！という気持ちと懐かしさと、また書店員として働きたいな〜という気持ちで心が満たされた。しばらくは難しいかもしれないけれど、また本に携わる仕事がしたいなぁとしみじみ思った。
マスとマスの隙間に記されたISBNコードをチェックしたら、そのほとんどが本棚にあるものでテンションが上がったので（またしても動機が不純で申し訳ない……）著者のいまがわさんのnoteも早速フォローさせていただいちゃいました。
・
積読の山が聳え立っているのに、年に4〜5回やってくる十二国記シリーズ読み返したい期が2023年も早速やってきたので、ここ数日は十二国記漬けである。
今回は国読みしようと思って、戴国ぶんを意気揚々と引っ張り出したのだけど、如何せん、泰麒たちと驍宗様と国の行方に一喜一憂しまくり。結末知ってるのにね。
わたし個人としては比較的心穏やかに読めるので（悪友みたいな主従だからか……？）雁国読みにしとこうかな……と揺らぎつつ、どうにか戴国を巡る壮大な物語を読み返している。
しかしまあ、『風の海 迷宮の岸』を読むたびに、「景麒……お前は本当に……」と、本人に負けず劣らずなクソデカ溜息をついてしまうな……。笑
・
後半はもう少し読書ペースを速めたい。果たして積読山は一体どこまで登れるだろうか？