私だったらと置き換える

コーチとして第三者視点は大事だけど、一個人としては私だったらどうするかな?の自分ごとに置き換えるのは大事だと思う。
この癖はたぶん、ディズニーで教えてもらった相手の立場に立って自分から行動するに繋がると思う。

先日、富士急ハイランドでトラブルがありましたね。

いろんな意見があると思うのですが、個人的には差別とは思いません。
そしてここから先誰かを非難するつもりもありません。

というのも、ディズニーでもアトラクションによって付き添いがなければ乗れないアトラクションがあり。さらに乗る際には付き添いの方にもご協力願うことが運営側からあるからです。

それは緊急事態の時、「緊急事態なんてそんなに起こるわけないじゃん」
そう思うかもしれません。でもいつ何時も最悪の事態を想定して運営します、もちろんそうならないように日々の点検、毎回の乗車確認、安全への意識を高める、これを怠ることはあってはならないいのです。

なぜなら、命を預かってるから。

楽しい施設なのでそのことはあまり大きな声では言いません。
しかし、飲食店や商品施設で火事や地震があってもそのまま広い安全な場所への移動はすぐにできます。

でも何かの遊具に乗っているときに起きたら?

高い場所、地下、宙づり、施設の奥深く、個室、狭い場所、水の上、…
あらゆる場所で緊急事態が起きる可能性はあります。乗客がパニックにならないように、運営側は安全に退避させる仕組みをもちろん準備しています。

想像してみてください。

一番高い場所で止まってしまったジェットコースターから降りてくださいと言われたら。
建物で言ったら30階くらいの高さで鉄の階段を歩いて降りましょう、と、手すりはありますが通常遊具に乗っているときの景観を重視してとても低い位置にあるかもしれません。
迎えに来てくれたスタッフは2人、先頭と最後尾に付いて誘導してくれます。もちろん2列で歩ける幅はありません。
かろうじて、命綱を配られるくらいでしょうか。
乗客は様々な格好で来場します。スカートの方もいるかもしれません、ダボパン、腰パン、靴の紐がほどけているスニーカー、サンダル…
なので、靴は乗る前に履き替えてくださいとアナウンスする遊具もありますね。そこそこ風も吹いています。

単純にどう感じますか?
私もスリル系の遊具は好きですが、書きながらちょっと手が震えます。
安全に楽しんでスリルのある遊具なので安全でない状態ではさらにスリル満点…ですよね。

乗客として自分が安全に降りるだけでも正直怖いです。

ではスタッフの立場に立ってみましょう。
たった2人で10人前後の乗客が安全に戻ってくる責任があります。
協力をお願いしなければ安全に戻れません。
命綱の器具をしっかりとつけてください。
転ばないように靴の紐の確認、荷物は場合によってはおいていってくださいと言われるかもしれません。(そういえば、よくロッカーに預けますよね)
眼鏡をはずしていて見えにくい乗客もいます。
スカートのお客様に履いていただくズボンをお渡しする。
ほかにも確認することはたくさんあると思いますし、通常、基本的には起きない状況ですからスタッフもいくばくか手順に不安があるかもしれません。



命を預かっているということはこうゆうことだと思うのです。乗客が安全に乗れるようにすることはもちろん、もしもの緊急事態の時には安全におろすことも職責の一つです。

もしかしたら、レスキュー専用のスタッフが迎えに来てくれると思っている方もいるかもしれません。基本それはないと思います。時給1000円前後のスタッフがこの業務を行うのです。

スリルの度合いだけで乗ることをお断りしているわけではないのです。


今回のトラブルで思ったことは、施設側も説明が足りなかったのではないかと…かつ、その根本理解がスタッフたちにも浸透しておらず、ただ断る。という事態が起きてしまったのではないかと…
そりゃただ断られたら腹も立ちます。

この場合、自分たちが皆さんを安全にご案内できないのです。と正直に言うしかありません、なのでせめて付き添いの方をと通常お願いしています。とご理解いただけるまで理由を時間をかけて説明することも大事なことです。

ちゃんと目の前の方の乗りたくて来たのに乗れないがっかりする気持ちも受け止めて、お話ししなければ伝わりません。

そしてこのようにがっかりされた方がいらっしゃったことを施設全体で共有し今後、どんなリカバリーができるのか考えるのはさらに上層部の課題です。


今回の問題にこれが正解だとは思っていません。今の私ならこうとしかご説明ができないというのが正直な気持ちです。でも、ただ差別という言葉で片付けてしまうのは問題が違う気がしたのです。

子供や妊婦さんが乗れないのも差別でしょうか?

今までは乗れていたということも載っていましたが、それは今まで並んでいる間にどのスタッフも気が付くことなく乗せてしまっていた。たまたま今までは安全に乗って帰ってこれただけだと思います。

最初にも書きましたが、ただただ単純に楽しんでもらいたい施設だからこそ、こういうことは大っぴらに言いません。私も書くか悩みましたが、そのような背景があることを全く知らなかったならこの記事が知るきっかけになったらと思い書きました。もちろんこれがすべてでもないですし、正しいとも言いません。そしてどの遊戯施設もただただ楽しんでもらうために日々努力しています、でもそれを感じて恩着せがましくしたくもないのです。私もこれを読んだからと言って、好きな格好をするなとか言いませんし。正直このことはこの記事の上だけにしてまたどの施設でも全力に楽しんでほしいと思っています。そしてこの記事は富士急ともディズニーとも関係はありません。改めて書いておくと、誰かを非難するものではありません。私個人の経験上からの意見です。

あしからず

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