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世界の美しさを見つけるメガネ

自然と仲良く暮らす知恵を見つけた!
それは「パーマカルチャー」と呼ばれ、日本の外では盛んになっているものらしい。
静岡県浜松市で過ごした一泊二日を忘れないように。。。

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①Observe and interact ~世界との関わり方~

みんなで森の中に繰り出した。
いろいろな広葉樹林のある森。
いるだけで心落ち着ける空間がそこにあった。
そこで、2つの観察を行った。

木々


1つは、意図を持たない受動的な観察
子どもの頃の自然とのふれあいを思い出してピュアな心を沸き立てた。
開放された感性で、ふらっと自然の中に身を委ねた。

ぼくは、仰向けになった。
木を下から眺めると、木漏れ日が満点の星空のように見えた。
じっと眺めていると、視覚で遊び始めた。
観ている景色ぼかしてみたり、移動して同じ木を観たり
木と僕で動く抽象画を楽しんだ。
ただ同じ木を観ているだけなのに、ずっとそこに寝転んでいられた。

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2つ目は、意図を持った能動的な観察
「香り」や「音」など、集中する部分を1つ決めて
みんなで同じ散歩道を歩いた。

ぼくは、さわって自然を感じた。
特にウキウキしたのは、表面がツルリとした木。
なんだか不思議でいろいろなことを考え始める。

「人の手が加わったんじゃないかな?」
「虫が登りにくくするために変わったのかな?」
「もしかしたら、他の木よりも虫はすくないんじゃないか?」

いろいろ考えながら木を観ると今までいなかったものが現れる。
木についた傷。虫がいた跡。他の木の様子。。。。

最後に、みんながみた世界の話をきいた。
同じものをみたはずなのに、知らない世界の話をきいた。
みんなの世界はとてもきれいだった。

しぇら

②Catch and store energy ~世界の活かし方~

僕たちの身の回りのエネルギーについて考えてみた後に
「エネルギーの蓄積」をテーマにフォレストガーデンを回った。
そこには、いろいろな形でいろいろなエネルギーを扱う知恵があった。

エネルギー


まず、お酒の瓶を利用した水やり「オラ」。

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わざわざ人が水やりをしなくてもいいんだとか。
これは、「重力」や「浸透圧」を上手に使ったエネルギー利用。

次に、傾斜のついたガーデン。
南から北にかけて徐々に背丈の大きい植物が植えられていた。

傾斜

これは、まんべんなく植物に日光があたるようにそうしているんだとか。
「ほぉ~」と思わず唸った。

その後、ゆっくりとガーデンを眺められる機会があった。
たまたまガーデンに西日がよく当たったんだけど、思わず息を呑んだ。
いままでみてきた植物のみんなが光っていた。
僕のつくりたい世界ってこんな感じかもなぁと、ふと思った。

キャンプファイヤ

③Obtain a yield ~世界の頂き方~

二日目の朝。いよいよ収穫!
ここのフォレストガーデンの生き物たちを頂くことになった。

まずは、何も説明を受けず「勘」で一人一つの野草を収穫した。
ちょっと怖いけど、とってもウキウキする時間だった。
食べ物を開拓した人たちも同じような気持ちだったんだろう。
試行錯誤の歴史はDNAに刻まれているはずだと全身全霊で勘を働かせた。

見つけるを素敵に2


つぎに、それらの野草を図鑑やみんなの話から食べられるかどうかを考えた。
人が集まり、話をすることで、何が食べられるか分かっていく。
会話をしないと生きていけなかったんだなーと
縄文時代に小さなタイムスリップをした。

対話

さいごに、フォレストガーデンを回りながらガイドを聞いた。
驚いた。世の中にはこんなに食べられるものがあるんだと。
「ぼくは、どこでも生きていけるようになれる!」と心の中で叫んだ。

火起こし

④日常で始めるパーマカルチャー

お昼に収穫した野草を頂き、お腹いっぱいになったところで
普段の暮らしにパーマカルチャーをどうしたら取り入れられるか考えた。

ぼくが取り組もうと決めたものの一つはタンポポを育ててみること。
一度、お花を枯らしてしまったことがあって、生き物は育てないようにしていた。
でも、生命力が強く食べることもできるタンポポなら自分でもできるんじゃないかと
タンポポを切った竹の筒に入れて持ち帰った。

たんぽぽ持ち帰り

それから、、、

今では、そのタンポポはパーマカルチャーの象徴としてベランダに居てくれている。生き物たちと共にすごした素敵な2日間を思い出させてくれる。一方で、葉が枯れたり萎れたりと2日間だけでは味わえなかった脆さのようなものも感じている。正直、少し大変だ。笑
でも、タンポポと一緒に暮らしてから、自分の日常に変化があった。晴れの日にベランダに出ると、タンポポが気持ちよさそうに綿毛をつけている。仕事中に雨が降ると、タンポポのことを思い浮かべるようになった。

この2日間で色々なメガネを授かった。「見方」というメガネだ。
「観察」というメガネ。「エネルギー」というメガネ。「収穫」というメガネ。。。
生きとし生ける全ての命が、この世界で分かち合い、生きやすくなる安心のメガネ。
そんな頂いた素敵なメガネを携えて、明日も綿毛のごとく世界に飛び立つ。

集合写真


お世話になったところのインスタhttps://www.instagram.com/theartof.forestgarden/

お世話になったところのHP
https://www.theartofforestgarden.com/

お世話になった合宿
https://www.theartofforestgarden.com/practice2022?fbclid=IwAR1ZthJLhKG8RibFRuccfr8UcQulkiB_Wv1LalLMZ4oCeWMOJpK4z8uXMEg


文/中原誠大  写真/高浜拓也・川村 若菜

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