映画「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」感想
レオナルド・ディカプリオ主演、マーティン・スコセッシ監督の実話を基に描いた西部劇サスペンス。
まもなく行きつけの映画館では上映終了になると知り、重い腰を上げて観に行った。
正直、上映時間 3時間26分の超大作に怯んでいた。
アメリカ先住民連続殺人事件について書かれた「花殺し月の殺人 インディアン連続怪死事件とFBIの誕生」というノンフィクション作品が原作とのこと。
3時間上映なので途中離席の心配がないよう万全の体調で臨んだ。ドリンクもちびちび飲んだ。中だるみに飽きるかもしれない不安もあった。
そんな心配は上映開始とともに、波が引くように収まった。代わりに自分がその世界に引きずり込まれる感覚におちいった。
ワンシーンたりとも無駄がない。
すべてに意味があるのが伝わる。
けっして押し付けがましくはない白人とインディアンの関係性、発展途上の街が大きくなる過程で暗躍するフィクサーの存在、私利私欲に惑わされる人々、肌の色がちがう男女の愛、己の無知や浅はかさ、そしてその結末。
考えさせられる場面が途切れることはなかった。
レオナルド・ディカプリオとロバート・デ・ニーロの共演だけでも魅了される。先住民の女性を演じるリリー・グラッドストーンにはモリーの意志の力強さを感じた。
英語の訛りについては素人だけどレオナルド・ディカプリオは西海岸や東海岸の音とは違っていると思ったし、独特の表情は終始一貫していた。
しかし、一番印象に残っているシーンは冒頭とラストシーン。
上映時間は長いけど、このサスペンス映画は一見の価値がある作品としてお勧めしたい。
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