春が苦手、という話

まだまだ寒い日は続くものの、うっすらと春の「気」が近づいてきているような気がする

昔から、いつからかは覚えてないけど
物心ついた頃から 春が苦手

春はあまりにも眩しすぎると感じる
壁も天井も床も、家具も全て真っ白真っ白な部屋にいるみたいに感じてしまう

光の鮮度?難しい
透き通り具合というか、夏よりも「日差し」は弱いに決まっているのに眩しすぎる

あと、目に映る全てが淡すぎる
淡すぎて、すぐに消えそうな感じが不安になる
花が沢山咲いていると言うのもなんだか怖い
花は好きだけど。
一瞬、刹那、瞬間、そして淡さ眩しさが得体の知れない不安を私の心の中に生み出している

朝は、不思議と卒業式や離任式や閉校式の日の
肺のあたりがスーと冷えていくような緊張感がある

昼間は上記したように、眩しすぎる。あまりにも

夕方も、卒業式とかそういった日の帰り道を思い出して いやに背筋が伸びたような、伸ばさなきゃいけないような気持ちになる

夜は生ぬるい風!生ぬるい風が頬を撫でるとき
涙を拭われる時の感覚に近くて なんだか鼻先がツンとしてくる

所謂「春ソング」も苦手
ギターの音が、ドラムの音が
ボーカルの声が私には軽すぎて
全てがふわふわしていてなんだか不安になる

でも、スピッツの「春の歌」だけは何故か聴ける。


1番好きな季節は、夏
痛いくらいの、ハッキリした太陽を浴びるのが好き
水で溶いてないような鮮明な青空が好き
差すような光が好き
全部、遠く先まで残っていそうな感覚がする
1年で1番短い季節なのに、不思議だ

その一瞬に確実に命を燃やし切っているみたいだ
そう思うと蝉は夏の権化みたいに感じる

春は、永遠にダラダラと続いていきそうな感じが苦手
私の想像する死後の世界は不思議といつも春だし
ジブリのかぐや姫の物語の天女の歌?あの曲みたいな
妙に軽快に明るすぎるそんな感じが苦手

春がパパっと過ぎたらいいな
と言いつつも桜が咲いたら見上げてしまうのだけど

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