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映画「mid90s ミッドナインティーズ」を観て。


原題:mid90s
邦題:mid90s ミッドナインティーズ

監督:ジョナ・ヒル(2018)

あらすじ: シングルマザーの家庭で育った13歳の少年スティーヴィー(サニー・スリッチ)は力の強い兄・イアン(ルーカス・ヘッジズ)に負けてばかりで、早く大きくなって見返してやりたいと願っていた。そんなある日、街のスケートボードショップに出入りする少年たちと知り合ったスティーヴィーは、驚くほど自由で格好良い彼らに憧れを抱き、近づこうとする。(引用)

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感想:青春って、春じゃない。

なんで青春とか思春期とか、美しい「春」をいれるのかなあと。その時の少年少女たちからしたら春なんてかわいいもんじゃない。いつもキリキリと痛くて苦しくて気張って、楽しさと虚しさが同時に感じるという「稲妻」のようじゃない?ジャ・ジャンクー監督「青の稲妻」見た時も同じこと思ってた。

思春期や青春を振り返ると、たしかにあのじきは「春」なんだと思った今回。中学・高校って1番多感な時期で、だからこそ、その時に出会った人やもらった言葉、環境、見てきたもの触ってきたもの、全てがその後の自分の人間形成につがってくると思う。だから、あのときこうして苦しいけど必死でカッコつけた自分、大丈夫だよって言いたい。

でも、そんな時期に薬や犯罪に手を染めてしまう現実もあるのだから、やはり周りにいる大人は絶対に大事。スティーヴィーの母親、あの後レイたちにも言葉をかけ続けて欲しい。

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ボー・バーナム監督「エイスグレード」とびんびんに通じますね…。こっちは女の子目線だったからワタシ自身に刺さりに刺さって泣くに泣けなくて変な声しか上げれなかった。

だから、途中家でパーティーする女の子たちにすごく感情移入してしまった。スティーヴィーと仲良くなった女の子。あの子も、スティーヴィーと似たような感じで、自分もカッコつけたくて輪に入れるように頑張ってる感じがした。リードしてカッコつけたいけど、きっとお互い怖くて最後まで出来なかったんだろなあも思う。いいよ、それで。早くにしてしまうと価値が下がってしまうと思うから。

浅野いにお作「うみべの女の子」のような。これもまさしく。当時読んだ時、ワタシは高校生だった。中学のときを思い出してボロ泣き。ある意味トラウマ漫画で、読み返せない。でもいつか。

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「スタンド・バイ・ミー」のように、彼らはその後、理由なく、なんとなく離れてくのかな。レイとスティーヴィーの関係は続いてて欲しいな。

フォースグレード君。一環した夢を持ってる彼がとても美しく見えた。力ではない強さを持ってて。靴下すらも買えない貧乏さを見せない明るい優しい雰囲気。彼のその後、まっすぐに進んで欲しい。

ルーベンのカッコつけたいけどしかめっ面でタバコ吸う姿が本当にイタくて共感。悪になりきれないよね。いくつ嘘ついてたのかな。

兄のイアン。ひとりでいることを好んでるのかもしれない。ならそれでいいじゃない。スティーヴィーが「友達いないくせに!」叫ぶとこ、やっぱ視野が狭いんだなあと。友達多ければ勝ち組かい?

でも、イアンだって青春真っ只中。必死でカッコつけて、時には爆発して泣き叫んで。ううう。大好きなルーカス・ヘッジズだったからもっと彼の話を見たかった…。

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仕事や私生活うんぬんで心身共に苦しい時期がついこの間あった。でも後から振り返ればきっと必要な期間であって、春がちゃんと来るんだろなと思える。

ダサくてもいいから、頑張ろう。

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