どんな状態でも生きることとは。

数年前、とあるひとと飲み会の席で話しているときに、
どんな話の流れだったか、山口絵里子という人物のことを教えてもらった。

当時、すでに社会企業家として有名だったようだが、
私は知らなかった。
その後すぐに、講演会でお話を聞く機会を得て、すぐに『裸でも生きる』を購入した。

たぶん、その人からその人物の名前を聞かなければ講演会に行こうと思わなかっただろうし、講演会に行かなければ本にも出会わなかった。

本当に、出会えてよかったと思える本。
そして、このような人物が世界にはいる、ということを知れてよかったと思えた。

本に書かれていることがすべてではないのは分かっているけれど、
単純に、こんな人が世の中にはいるんだと思うと、それを知れたことが勇気になりました。

実は、その後マザーハウスにてストールを購入し、とても大事にしていたのにある日なくしてしまった。
すごく悲しかったのだけれども、今思うとまだマザーハウスのストールを身に着けられる人間じゃなかったのかな、と思い自分を成長させてまた買いたいと思っている。

前置きが長くなったけれど、『裸でも生きる』は山口絵里子という起業家の半生の自伝。株式会社マザーハウスとは、ジュートを使った高品質なバックを現地で生産、日本で輸入販売することからスタートしたアパレル企業。現在はジュエリーも取り扱っている。山口絵里子というひとは、その会社の代表取締役で、デザイナー。一年の大半を、発展途上と言われているバングラデシュやネパールなどの現地で過ごして生産しているひと。

この方、もともとデザインの勉強をしていた人ではなく、もといじめられっ子で柔道少女。十代の人生だけで、きっと小説や映画しても感動できる人生を送っている。波乱万丈って言葉だけじゃいいあらわせないくらい、劇的なひと。

自分をどんどん追い込んで、どんどん成長させる。しかも、未開の地にどんどん足を踏み入れて傷ついて傷ついて、ボロボロになって進んでいく。
そして、マザーハウスを作り、また自身が先頭に立ってボロボロになりながら新しいことを始める。

未開の地へ踏み入れる、の中で一番印象的なのは

(あれ、バックできたのはいいけれど、これからどうすればいいんだろう・・・・)

という本書の中盤で出てくる言葉すべてを表していると思う。

柔道の男子部が強い高校の柔道部に入部しようとした時も、
その柔道部に所属するためにはいった偏差値40くらいの工業高校から慶応大学に入る時も、バングラディッシュの大学院に進学するときも、この言葉が出てくる初めてバックを160個作った時も、同じ。

やりたい、ではなくて、やらなければいけないに突き動かされてやったはいいけど、
そのあとどうしたらいいんだろう?とつぎのステップに入る前に思うのだ。

自分の衝動に、愚直で誠実で、まっすぐな人生。

この人生を知ったおかげで、わたしは引き寄せの法則を信じることができた。
これくらい、自分の思うことを行動したらいつか自分の思ったことが実現するんだ、と。

あきらめる前に、私はこの人ほどの努力をしたのか?
私は、こんな努力ができないって、あきらめるだけでいいのか?

と考えるようになった。

幸せな環境にいるのに、やりたいことをやらないのはなぜなんだ。

が彼女が動く動機。
その彼女の動きに、
あの人ですら動いているのに、私は何でやっていないのだろうと感じる。

まだまだ、自分の道を歩くことに覚悟が持てない私だけれど、
いつもそういう時、立ち返る。
自分の道なんて考えるんじゃなくて、気が付いたやっているんだから、深く考えないで目の前のことに取り組まないと、ってね。

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