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#激画団『空中軍艦アトランティス』上映初日ゲスト雨宮哲さん・金子祥之さん/アニメ『#SSSS_GRIDMAN』

 2018年10月06日(土)、下北沢トリウッドにて、学生アニメーション制作集団『激画団(@https://twitter.com/gekigadan)』による劇場アニメ『空中軍艦アトランティス』の初上映が行われた。

 激画団にクラファンでの資金調達を持ち掛けて、成功させたWebメディア『DON'CRY -ドンクライ-』(@https://twitter.com/DONCRY_mag)の力もすごいとおもう。なにがどうなっちゃったの?という経緯を知るには、関連記事を読んでほしい。↓↓↓

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 わたしは別日のクラファンチケットを購入済みで、初日はすこしはやめに当日券(この日は20枚の準備があった)をゲット。席のうまり具合は「エッけっこういる!」、Twitterでハッシュタグやタイムラインを追ってみると、実は漫画家、元アニメーター、アニメ業界志望の学生さんなど、ものづくり界隈の人々がわりといたんじゃないかとおもう。皆、どこかしらアニメ好き以上のなにかをもって鑑賞にのぞんでいたかんじがした……というか。

 『DON'CRY -ドンクライ-』編集長の野田翔さん(左写真・右)と、編集部員の稲田ズイキさん(左写真・左)が前半トークの進行役。登壇せず裏方に徹していたけど、エロデューサーの佐伯ポインティちゃんも編集部員なのでめちゃめちゃまじめに(基本かわいい)スタッフスタッフしてたよ。

 激画団の監督・長野風太さんたちのお話を直接きけたのは、ほんっっとうによかった!わたし自身はアニメ業界に関わっていたことがないので、その大変さはストンとわかるものじゃないけど、観客席でうんうん頷いてるひとの躍動とか吐息とか爆笑とかで直感的にのみ込めてしまうような、臨場感があった。これってやっぱり、劇場でしか味わえない。

 すごく個人的に、元アニメ制作進行の仕事をしていた野田さんの発言が、信用に値するとおもったきっかけツイートを貼っておこう。彼は、すごい。フォロワーとしてノコノコついていっても損はない!っておもえた。これを読んで『DON'CRY -ドンクライ-』に興味もってアクセスしたんです。

 激画団の長野監督に、ドンクライ野田さんがくり返し訊いていたのが、「こういうのって作品として完成させること自体が、ほんとうに難しいじゃないですか」ということ。実(じつ)のこもった質問だった。すると、

 上映初日の2時間前までドタバタと「ちらし」を下北沢トリウッド近所のコンビニで刷っていたとか、京都から東京まで夜行バスで悠々とくるはずがブルーレイを焼くのに手間がかかって片道13,000円の新幹線になっちゃったとか、でも、それを頼んだ相手が「実は、これまで1回しかしゃべったことない京大生にいきなり連絡して事情を伝えて、コレ焼いてくれっていって。向こうも映画制作をする学生だからヨシワカッタって快諾してくれて。いろいろ話したんですけど、京大生なんで、頭よくてキレッキレなこと言うんですよね。……で、ブルーレイを焼く過程で、彼らも空中軍艦アトランティスを観ることになるのでどうだった?って感想をきいたら頭わるそうなアニメですねーっていわれちゃって(笑)。でも、頭わるそうなのきらい?ってきいたらスキって返ってきて」などなど、エピソードの止まらない長野監督をみていて、きっと、苦しかったろうけどしあわせだったんじゃないかなあ、なんておもえた。他にもネタ豊富でほんとわらったし、じんわりきた。

 ドンクライ編集部の稲田ズイキさんに至っては、京都取材から同行して、激画団応援プロジェクト』実行プロデューサー(それっぽい肩書きがエンドロールにあった)としてずっと見守っていただけあり、壇上でうるうるしていたのがもう……。涙もろい僧侶だよ。あまりに崩れ落ちそうだから野田さんひとりでがんばってたじゃん(それがよかった)。

 『深堀り!激画団トーク上映会』のゲストには、アニメ演出家の金子祥之さんが予定されていたところ、雨宮哲さんも一緒に登壇したのがサプライズだった。当日の深夜25時放送のアニメ『SSSS.GRIDMAN/グリッドマン』の、雨宮監督と金子助監督という図式。

 この対談が、のちの逸話になりそうなくらいよかった。一部だけ紹介。

 激画団の長野監督いわく、「これは創作ではなく、発信だ。」というのは京大生と話してるときの、いってみればいいわけからうまれた発想なのだけど、「空中軍艦アトランティスでやりたかったのは自分たちのすきなものをつくる、みせる、のこす、ということ。真剣にこだわり抜いた先のパロディを、これが面白いんだ!と<発信>してるんです。だからオリジナリティのあふれる創作とはちがう。今のこどもたちにも観てほしいとおもうものを、やっている

 ……まじでグッときた。わたし自身、小学5年生の息子が漫画を日々描いているのだけど、やっぱりそこがスタートなんだよね、それでいいんだよねっておもえて。このくだりで、『SSSS.GRIDMAN/グリッドマン』雨宮監督は、「大事だよ。マネだのパクりだのっていう声にウーンってがんじがらめになる必要はなくて、胸をはって面白い!っておもえるものをやればいい」的なことをいろんな角度から仰っていて、アッそこ意気投合しちゃうんだ?って内心びっくりしたりもした(反応がわからなかったから)。金子助監督も、「もっとやれ!」って後押しをしていたのがスカッとしたなあ。

 ここで、改めてクラウドファンディングで激画団のパロトンになった面々をみるとなんかこの先の上映どうなっちゃうのっておもう。



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