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映画「怪物」感想では無くて推測による創作2

映画をただ、観たまんま楽しみたい普通の人達にとっては「わけがわからない映画」だったと思います。「マジカル・ガール」よりもはっきり言って観る人達に謎の部分を残したまま映画は唐突に終わった。
書いても仕方が無いし多分そんな事は脚本家にとっては余計な事だろう。

物語を考えてみた。

 あの日麦野湊の母親麦野早織の身に起こった事
【ふたりが帰らなかった場合】


トンネルの電車はもぬけの殻だった。周りも元教師保利と探し回ったがどこにも居なかった。
一旦、警察に連絡をして捜索隊も頼んだ。
台風の日に神隠しのようにふたりの子供が居なくなった。
 土砂災害のために埋まっているのかという事で掘り起こしたりしたが居なかった。
刑事「お母さんは、この日になにをしていましたか?」
警察の一応の事情聴取がなされた。
ミナト母「ミナトが寝ているのかと思って、だけど風が凄く部屋に入ってきて目が覚めたんです。しかもホリ。
担任だった人です。その人が家の前で喚いていて…」
刑事「喚いていた?なにを?」
ミナト母「ちょっと、よく…車の中で聞いたら謝ったそうです。台風の日に外で叫ぶっておかしいんですけどね」
刑事「謝ったってなんで?」
ミナト母「もう良いでしょう。警察はミナトを探してよ!何をしてるのよ。ミナトを早く!警察は何をしてるんだか」
刑事「………捜索隊が探していますよ」

追記:一瞬刑事の言葉の間があいたのは、居なくなったと思ったら自分達で探さないですぐに警察に任せればこんな事にならなかったのにという気持ちがあったから。
しかも麦野ミナトの母親は気が強い女性だったので
苦手だなと思う刑事だった。

ミナトの母親の話しでは、とにかくホリと一緒に車に乗ってミナトが前に行った事のある場所で数時間探して諦めて警察に電話をしたという事だった。
それはホリの意見と一致していた。

新聞には台風の晩に子供ふたりが行方不明。
と軽い見出しがあったのみだったが…

週刊誌やYouTubeではもう少し詳しく、しかも憶測を混じえて伝えていた。

「教師が生徒に暴言をした町でまた!闇の神隠し!!」

行方不明のふたりのうちのひとりの生徒は担任に暴言を吐かれていた。
教師のせいなのか!
ところが母親は教師には
「もういいです」
としか言わずに、しかもその晩にふたりで行動を共にしていたという。なにか闇を感じます。
《架空雑誌より》

サオリは、友達に慰められながら警察に頼んでいても埓があかないと思って町に立って
「ミナト達を見かけたら情報をお願いします!」 
と毎日パートが終わると叫んでいた。
SNSでも、情報提供をお願いしますと写真付きで流していた。
いくつかの雑誌もそれを取り上げていた。
ミナトの母親の横にはホリもいて一緒に呼びかけていた。

町ではホリのせいじゃないのかという噂が流れていたが
あのふたり、最近よく一緒に行動をしているよという噂が囁かれていた。

【2NN 2チャンネルニュース速報】

0001 怪物の町★✳✳✳✳/✳✳/✳✳/✳✳✳✳✳✳
担任の暴言で、被害にあった生徒ともうひとりの生徒が山で行方不明。
(あとは新聞のコピペ)

0002 怪物の町 名無しさん✳✳✳✳/✳✳/✳✳/✳✳✳
あの教師まだ生きてるの?お前がタヒねよ。

0003怪物の町 名無しさん✳✳✳✳/✳✳/✳✳/✳✳✳
しぶといな。教師が悪い。家出か?

0004怪物の町 名無しさん✳✳✳✳/✳✳/✳✳/✳✳✳
だけどさツイッターで見たら母親と写真。
(SNSの町で立っている写真のリンク🔗)
これ見てみ
この写真を見るとふたりで笑って無い?

0005怪物の町 名無しさん✳✳✳✳/✳✳/✳✳/✳✳✳✳
なんか、この顔?
まだ親さん若いし色っぽいね。早く見つかりますように

0006怪物の町 名無しさん✳✳✳✳/✳✳/✳✳/✳✳✳✳
あの辺って隠れ家みたいね。ふたり無事だと良いね

0007怪物の町 名無しさん✳✳✳✳/✳✳/✳✳/✳✳✳✳
わかっちゃった

これ、親が犯人。邪魔になって子どもをね
こんなに元気なのおかしいじゃん

0008怪物の町 名無しさん✳✳✳✳/✳✳/✳✳/✳✳✳✳
服装もこれ、普通じゃ無い。男をまだ求めてそう
プリン〜草

0009怪物の町 名無しさん✳✳✳✳/✳✳/✳✳/✳✳✳✳
教師も母親も逮捕だろ。タヒねよ

0010怪物の町 名無しさん✳✳✳✳/✳✳/✳✳/✳✳✳✳
このふたり怪しい。こういうプリンの奴ら〇〇したいな


町ではホリのせい説が流言飛語されたのだが
ネットでは母親が犯人説の方が盛り上がった。
(世の中、意外な人間というオチを連想したいらしい)

いつの間にか
サオリのSNSのリプにも書き込まれた。
「あなたが犯人ですよね。あんたくさいよ〜」
「シングルマザーってな、オスを〇〇なんだよクッサ」
「母親が犯人〜」

サオリは、沢山の励ましのリプの中でその数人の言葉のみが心に残りイライラした。

(こいつらふざけんな。
私は寝られないんだよ。どうなるか覚えてろ)

サオリは弁護士に電話をかけた。



✳勿論、実際の事件でこういう事をしたらいけない事です。
創作と事実は違う。
そして、是枝裕和監督さん坂元裕二さん余計な事をしてすみません。

追記:麦野ミナトの母親はミナトが生き甲斐です。
それは自分のための愛情です。
なのでいなくなっても息子が悩んでいた本質はわかっていない。
豚の脳事件については、ホリと一晩車で話し合い
そしてホリから学校の裏話しを聞いて
なるほどと思った。

しかもホリは、学校の教師達の誰よりも心配をしてくれて行動も一緒にしてくれるので徐々に好感をもってくる。息子のために動くのでという事で、男女の関係で好きという訳では無いと思います。

ミナトが帰ってきたらまた
「お願いだから普通に生きて。それがお母さんの幸せだし、ミナトだって幸せなんだよ」
と言ってしまいミナトが悩み
ひとり心の中に閉じこもりそう。

追記の追記:ちなみに、映画の最初の方のシーンで
父親(女性と旅行の途中に事故タヒ)に対して
「お父さんにご報告しなさい」
と母親が言った時
お母さんに聞こえないように
「なんで生まれたの」
と、ミナトは小声で仏壇に言っている。
何回も戻して聞きました。
なんで生まれたの というのは、自分に対しての事だろう。

人一倍多感な少年だというのは、初めからわかる。
取り扱い注意な子供である…
もっと大きくなったら

「普通、普通っていうけどお母さん達みたいになりたくないんだよ!!」
と言われそう。



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