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北河内を自転車で走ってきたよ。(2024/04/20)
【あらすじ】
およそ3年ぶりにロードバイクに跨り、新調した輪行袋とナビ付きのサイクルコンピュータを試すため、鶴見緑地駅へ。4月とは思えない灼熱に喘ぎまくる旅に……。
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新調した輪行袋の使い方をしっかり予習しておくべきだった。YouTubeで輪行のコツを見ながら、進めていく。しかし、動画で使われている輪行袋と手元にあるやつは違う。
そうこうしている内に、うっかりスマホを手落としてしまった。代えたばかりのフィルムにヒビが。「もうええわ!」と苛立ちピークの私は私にツッコミ、輪行袋に自転車を詰め込んで出発。辿り着いたのは鶴見緑地駅。
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天気は快晴。殺人的な晴れ。このままでは鶴見緑地駅に戻ってくる前に黒焦げになってしまう。さっさと、日焼け止めを塗って……。
日焼け止めが無い!
「もうええわホンマに!」
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コンビニで日焼け止めを買って、顔、首、腕の至る所でベッタリ。ようやくこれでスタートできる。
走り出して1時間弱。サイコンのナビも予想していた以上に分かりやすい。
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坂道も少なく、肌を撫でる風も心地いい。サイクリングロード沿いの広場では、多種多様なスポーツに人々が興じていた。
野球やサッカー、テニス、そしてバスケットボールにラグビー。メジャーな球技のほとんどが展開されていた。
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球技は苦手だ。中学の頃、バスケットボール部に入っていたが一年も続かなかった。そもそも授業が終わって、そこから校内で汗を流すなんてことが、当時の私には酷だった。
自分より小さな球を操るスポーツ。繊細でかつ異様に体力がいる。その技術は集団で磨かれる。胆力が無ければ、体力も協調性も身につかない。
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なんか嫌なことを思い出した気がするので、気を取り直してペダルを漕いで漕いで漕ぎまくる。
サイクリングは時として無心になれるのがいい。無心になり過ぎて道を間違ったりするけども……。
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せっかく買ったナビ付きのサイコンだ。しっかり活用していこうと、先ほどよりも見る回数を増やした。
と、ここで異変が。
ナビがルートを表示しない……。曲がり角までの何kmかと、走行時間を教えてくれるだけになってしまった。
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ここから道間違いが続いた。こうしたトラブルは予想されていたのにも関わらず、私はその対処を怠ったのだ。その報いを一身に受けている。
だが、こうした状況に陥ることも予想していた。だから覚悟できていた。道に迷ったとしても、それすらを楽しもう。
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自分のふとしたミスに苛立ってしまうのを治したい。これのおかげでつくべき自信がついていない気がする。
「道に迷ったって、ええやないの」と自分に言い聞かせながらGoogleマップで現在地を確認。サイクリングを続行した。
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とはいえ、やっぱりナビのことが気になる。再起動してみたり、一度地図データを消して再度ダウンロードし直してみたり……。
それでも、ルートは出てこない。細かい道筋がないと、いつの間にか曲がり角を過ぎてましたなんてことが多発する。
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サイクリングロードを抜け、住宅街を抜け、やがて国道沿いに接続して、ひたすら高速道路の下を走り続ける。
もう、こうなったらこっちのものだ。このまま行けば鶴見緑地駅。しかし、どうも、なんか……楽しくない……。
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やはり、自然の近くを走りたい。こんなバカでかい道路のそばのアスファルトじゃなく、川が見えて山が見える道を走りたい。
そんな道を走るのが楽しくて、私は自転車に跨っていたのだ。今回の旅はそれを思い出させてくれた。
例え道に迷おうとも、準備を怠った己が醜く思えても、心地よい道を走ることができたなら、自転車旅は成功だ。
やっぱり自転車は良い。でも次の旅までにサイコンの不具合は解消しておこう……。
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