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スキージャム勝山に行ってきました。(2024/03/9,10)

【あらすじ】
 コソ練の成果が試される時。関西在住組と関東在住組に分かれ、独身男6人によるスキーレジャーで、私はどこまでドヤることができるのだろうか。

なんか、人……少なくない!?

 関西最大級のスキー場と名高いスキージャム勝山。それゆえに、混雑に次ぐ混雑を予想していたが、実際はかなり空いていた。なんなら到着時(11:30ぐらい)は閑散としていた。

 これはありがたい。人混みが苦手な私である。おそらく訪れた日程が三連休でもなんでもない土日であるのに加えて、時期がシーズンオフ間近の春スキーにあたるからだろう。

敷地内のホテルもおしゃれ。我々が泊まったのはここから歩いて5分のところ。

 しかも、雪も多い。多すぎる。2月に鷲ヶ岳スキー場に行った時は暖冬を痛感したわけだが、今、目の前の雪景色に春を見出すことはできない。
 おかげで、雪面はパウダー状。失礼にもほどがあるが、雪の状態にはあまり期待していなかった。そのために、ぶわりと舞い上がる雪煙には興奮を隠せない。

雪量は充分。天気も良好。

 天候はくもり。そりゃあ、快晴に越したことはないが、雨さえ降ってなければそれでいい。私が空に求めることはこれだけだ。雨よ、降ってくれるな。
 スキー使用は私と岐阜住まいの理系男子。なんとスキーは10年ぶりらしい。しかし、運動神経が良く、すぐに感覚を取り戻したようだ。ボーゲン滑走ではあるが、スノボ組の後を悠々とついていく。
 その後方で私は一人、パラレル滑走の感覚を取り戻そうと必死だった。

翌朝の駐車場。ホテルのスタッフが雪かき道具を貸してくれた。

 ひとしきり滑り終え、ホテルの一室でボードゲームに興じる男6人。「インサイダーゲーム」や「UNO」に大興奮してる様は、大人の旅行というより学生たちの合宿だった。
 さて、なんとかパラレル滑走の感覚は取り戻したのだが、肝心要のドヤる機会がない。スノボ組は颯爽と斜面を下っていく。

曇り空は濃くなり、やがて吹雪へ。

 これではコソ練の成果を見せられないまま、帰りのバスに乗車することになってしまう。それならもう、素直に「今から滑るから見てくれ」と言ってみようか。
 と、ここで中級者コースの先でスノボ組がこっちを見て待っているのに気づいた。チャンスだ。このまま華麗に滑走して、いつの間にかそこそこスキーを扱えるようになったことを見せつけたい。

コースの幅も広くて滑りやすい。

 さぁ、右に左にと板を操り、吹き荒ぶ雪の中を滑走。ブレーキをかけたくなるのを堪えながら坂を下っていく。
 と、ここで違和感。板が重い。雪が、足に、まとわり、つ、くッッッッ!

 ズシャァアアッ!!

 吹雪によって積もったばかりの雪に足を取られ盛大に転倒。危うく膝が180度曲がるところだった。
 息を切らし、なんとか立ち上がる。坂の上でスキー板を履き直すのは至難の技だ。だがそうしないと降りられない。ヒィヒィ言いながら板を履いて、今度はゆっくり降りていく。

 談笑するスノボ組のもとへ行く。その様子から私がコケた所を見ていなかったようだ。と、なると私がパラレルで降りていたところも見ていないのか……。

「出来てたやん、パラレル。もうちょっと、スピード出してたらもっとカッコええやろけど」

 そう、何気ない調子で言われた言葉に私は救われた。やっぱり持つべきものは仲間だと思ったチョロい私である。

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