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お絵描きのためにiPad miniを購入したら、1ヶ月で画力が爆上がりした話

※ダニング⹀クルーガー効果の頂点にいる人間が書いたクソ恥ずかしい記事です

※あまりやる気がない記事なので読みづらいかと思います。ご質問などがあれば https://twitter.com/4zna3 までどうぞ!


iPad mini を買ったら、1ヶ月で画力が爆上がりしました……。


Before


After



 この記事では、以下のようなことを書いていこうと思います。

・iPadの購入に至った経緯
・iPad mini の使用感について
・画力が上がった理由の考察


導入という名の自分語りパート

 2月になりました。新年の空気も完全に抜けきる時期。
 そんな中、私はふとこんなことを思いました。

「神絵師になりて〜!!!」


 千里の道も一歩から。とりあえず描きました。

 「神絵師になりたい」 オタクなら誰しもが抱く願いだと思います。実はこの思いは数年前より抱いておりました。その証拠として、入社して最初に買ったパソコンは2in1タイプのモノでした。要するにタブレットにもなれるタイプのパソコンです。
 もちろん、この微笑ましい(?)絵もそれを使用して描いています。

 実のところ、今までも下書き程度のイラストであればちょくちょく描いていました。まあ清書などはせず、やるとしてもひたすらInkscapeで図形を弄り倒して絵っぽいやつを作るって感じでしたが。

 しかし、今回の気合の入り方は違いました。なんと「1日1枚何かしらの絵を描く」という目標を立てた上、お絵描き専用のTwitterアカウントを作ってしまったのです。

 今後絵を描くとも分からないだろうにどうしてこんなことを……って感じもしますが、いくつか理由がありました。

 以下、灰色部分は本筋とあまり関係ない自分語りなので読み飛ばして大丈夫です。

 まず、私がメインで使用しているアカウントが良くも悪くもブランド化してしまっているらしいということです。面白サンドバッグ(ほんまに面白いんか?)としてTwitter上で一定の知名度があるみたいな噂をちらほら耳にすることがあります。「知り合いの職場の人間みんな知ってるらしいよ」とか言われたこともあります。地獄です。
 別に知られているだけならいいのですが、まあ、うん…その、知られている理由がね…って感じです。何というか、インターネットのオタクの悪ノリを煮詰めたようなアカウントになってしまっているわけです。基本的に内向き思考で相手に話しかけるのが苦手な人間としては、得している面も否定はしません。ただ、真面目な創作活動をしたいときに、こんな汚い要素は邪魔だな…なんて思ってました。私の創作活動において、ふざけていいのはニコニコ動画とブログだけです。

 ちなみに、過去に何冊か同人誌なるものを出したことがあります。イラストではなく文章の同人誌ですが。しかし、そのどれもが真面目な内容のものになっています。内容が真面目であるゆえに、あえてサークル用のアカウントを本垢から分離しているのです。私は本来は面白人間ではなく、ああでもないこうでもないと真面目悩みながらモノを捻り出したいタイプなんです。
 Twitterの本垢ではインターネット・サンドバッグを継続しようと思いますが、今後は(今後も?)適材適所でやって行きたいなあと思った次第です。
 お絵描きの活動から本垢知られても別に得することとかないよな……と思っています。本垢でお絵描きアカウントの宣伝はするものの、お絵描きアカウントで本垢の匂わせはしないつもりです。清潔感のあるアカウントを維持していきたいものですね。
 また、自身の成長をちゃんと知りたいという欲望もありました。今後も継続しないと成長もクソもないのですが…。成長を気軽に知りたいなら、やはり過去の自分と未来の自分を比較するのが一番でしょう。本垢でこれをやるのは物理的に不可能です。ソシャゲのスクショやら旅行中の写真ばかりが上がっているので、比較なんて無理があるでしょう。私が1日1枚作れる程度の低クオリティなイラストを、PixivやらTwitterのサークル用アカウントに上げるのも気が進みませんしね。逆に神絵師は1日1枚でも超高クオリティで仕上げてくるのでヤバいと思います。その腕を移植してもらいたい…。
 1日1枚じゃなくても良くね?って感じもありますね。ただ、これでは今までの経験上、数ヶ月のブランクが開くのが見えています。そんなにブランクを開けてはせっかくのやる気が台無しになってしまいます。
 1日1枚絵を描きます!という宣言をして、1日1枚絵を投げる。そして出来栄えの如何に関わらず、フォロワーに監視(?)してもらう。自分の中だけにとどめていては、絶対やらなくなるでしょう。監視の目がなければ何もできない。私はそんな真面目系クズ人間です。まあこんな低クオリティな絵では誰も見ていないと思いますが、他人の目の有無はやっぱりデカいです。
 まあそんなところでしょうか。「お前軽率にアカウント作ってんな」って感じですね。軽率にアカウントを作っては用途が迷子になって潰していくのは私の特技でもあります。今回はこの特技が発動されなければいいですね。


iPad miniの購入と、その使用感

 そんなこんなで、私のお絵描きライフは幕を開けた……ところではあるのですが、毎日絵を描いて投稿していくうちに、だんだん不満が溜まっていきました。

パソコン出すの、だる!!!

 数年前に私の購入した2in1のPCは、そこらのノートパソコンに比べてもかなり薄いもの。重量こそあるものの、持ち運びだって手軽にできます。それにもかかわらず、ダルいのです。

 ノートパソコンをお持ちの皆さん、家でパソコンをどれほどお使いでしょうか?あまり使っていないんじゃないでしょうか?私も結局のところ、趣味の情報収集などはスマホがメインになっています。ノートパソコンが欲しくなるのは、気合を入れて編集作業や長い文章の作成をする時です。気合を入れなければ、パソコンを開くのは結構厳しいと思います。ただ開くだけなのに…。

 先ほども述べた通り、このPCを購入した時点で「絵、描きて〜!」って思っていました。そうであれば、iPadを買っても良かったんじゃない?って感じもありますね。それができない事情は当然ありました。
 先代のPCが、学生時代に買ったクソみたいな10年落ち中古品だったのです。お世辞にも快適と言えるものではありません。インターネット・創作活動の旗艦たるマトモなWindows PC(個人の感想です。人によっては Macだったりするかもしれません)なくしてiPadを買うなどまずあり得ません。

 どうせなら何でもこなせるマシンが欲しいということで、2in1タイプのパソコンを買うことになりました。

狙い通り、確かにこのPCは何でもできました。何でも出来る反面、少々起用貧乏なところもありました。2in1タイプのPCの中では比較的安価だったのもあり、イラストを描くにはペンの感度がいまいちよろしくなかったのです。線を引くと、たまに「ピュッ」とはみ出ます。ベクター線のノードを一箇所いじったんか?って見た目になってしまい、非常によろしくありません。せっかくいい軌跡が引けたと思っても、再度やり直しになってしまいます。弘法は筆を選ばないかもしれませんが、私はド素人なので選びまくらないといい作品を作るのは厳しいです。むしろ作る前に心と筆が折れてしまうでしょう。

 あと、13インチは画面サイズがなかなか大きいです。プロの方々は「13インチは小さい!」って仰いますが、私はまだまだド素人なのでむしろオーバースペックです。画面が大きいということは、レイヤー名の変更時などのキーボードの操作時に、手を大きく動かす必要があります。すごい細かいことですが、私にとってこれが結構不満でした。手を大きく動かさないために様々なショートカットキーを覚え、マウスではなくトラックボールを使用しているくらいですから……。

 こんな状態ではモチベなんて保てません…。自分に気合を入れるためにも、理想のお絵描きツールを探すことにしました。


お絵描きマシンを選ぼう

 まず、候補を以下の3つに絞りました。

1. iPad
2. Surface
3. 液タブ

 これ以外にも、板タブやら泥タブなどの候補があるかと思いますが、今回は考えていません。
 前者は、フォロワーよりお借りして使ったのですが、いまいち馴染みませんでした。
 後者は値段的にも安くていい気もするのですが、安かろう悪かろうでは意味がありません。快適な環境を求めているのに、不快な環境にわざわざ身を置く必要はないのです。安いとはいえ、数万円は無駄にできません。

 先ほど挙げた3種の機械ですが、それぞれに良さがあり、欠点があります。比較検討すべく、それぞれの長所と短所を挙げていきましょう。

長所

 1. iPad
   ・UIがタッチ操作に最適化されている
   ・Apple Pencilが神

 2. Surface
   ・OSがWindows
   ・今までのClipStudio(お絵かき用ソフト。以下、クリスタ)のライセンスがそのまま使える
   ・Surfaceペンもつよい

 3. 液タブ
   ・絵しか描けないので後戻りできなくなる効果が期待できる
   ・専用機材ゆえの使い勝手の良さ
   ・今までのクリスタのライセンスがそのまま使える

短所

 1. iPad
   ・クリスタのライセンスが買いきりじゃない
   ・文などを描くには不向き

 2. Surface

   ・キーボードがないとしんどい
   ・手持ちのPCとニッチが被る

 3. 液タブ
   ・PCとの接続が必須なため手軽さが皆無

 ざっとこんなところでしょうか。
 どれも一長一短で悩みますね……。
 とりあえず、現在のPCの不満点は、以下の3点に集約されます。

・出すのがだるい
・感度が悪い
・キーボードが遠いのでレイヤー名の変更がだるい

 液タブは、これらのうち「感度が悪い」以外の2つに該当したため、真っ先に選択肢から外れました。
 残るはiPadとSurfaceの一騎打ちです。

 この2つは非常に悩みました。Surfaceでは、以前購入したクリスタのライセンスがそのまま使えるので実質無料となります。
 しかし、iPadはタブレット専用端末であり、キーボードがなくても快適に操作ができる魅力があります。今までのPCもタブレットモードなるものは備わっていたのですが、OSは所詮Windows。キーボードなしでは厳しく感じる面も案外ありました。だから「キーボードが遠い」現象が発生するのです。

 どちらも魅力的であり、消去法だけで選べる段階ではありません。
 というわけで、会社帰りに何度も何度も家電量販店に通い、ヘタクソながらも試し書きするなどしました。

 しかし、とあることをきっかけに、私はiPadに大きく傾くこととなりました。
 Apple Pencilがすごすぎたのです。
 何がすごいかって……?次の画像をご覧ください。

 これはクリスタで鉛筆ツールを使用したものです。
 濃くて細い線と、薄くて太い線がありますね。
 実はこれ、二つとも同じ太さの同じ鉛筆ツールを使用して書いた線です。 
 同じツールなのにここまで線の太さが違うのは不思議に思うかもしれませんが、これぞ傾き検知が非常に優秀である証左に他なりません。Apple Pencilは、現実世界の鉛筆と似たような表現ができるのです。

 私はこれに衝撃を受け、iPadを購入することにしました。
 ちなみにまだまだクソ雑魚お絵描きマンなので、傾き検知はおろか筆圧検知すら使いこなせていません。どうにかしてえなぁ!!!


iPadをどれにするか決めよう

 iPadを購入することは決まったものの、ご存知の通りiPadにもいくつか種類があります。(2022年2月現在のラインナップです)

 ・iPad mini(第6世代)
 ・iPad (無印)(第9世代)
 ・iPad Air(第4世代)
 ・iPad Pro 11インチ(第3世代)
 ・iPad Pro 12.9インチ(第5世代)

 無印iPadは実質的に廉価版iPadとなっています。未だにホームボタンが備わっていますし、Apple Pencil第2世代に非対応です。ちょっと不便そうだったので、候補からすぐに外れました。
 iPad Proはさすがにオーバースペック感があったので、これも除外します。

 残るはiPad miniとiPad Airですが、これがすごく悩みました。
 iPad miniとiPad Airは、あまりこれといって差がありません。あるとすれば画面の大きさ位です。小さい画面でどこでもお手軽にお絵描きをするのがいいのか、デカい画面で広々とお絵描きするのがいいのか……?
 私は13インチの画面でしかお絵描きをしたことがありません。いずれのiPadも13インチよりは小さいので、手軽さは保証されているでしょう。あとは究極の手軽さを求めるか、ある程度の作業の快適さを求めるかです。

 悩みに悩みましたが、結局miniにしました。miniは画面が小さいので、横に見本を並べながら描くのは正直厳しい気もしますが、手軽さには代えられないような気がしました。

 旅先で例のPCを出してお絵描きしようと思ったことがあります。そのときはカバンから出すのさえ怠かったので、なかなか手をカバンに突っ込めませんでした。なんとか出したのですが、やはり画面のデカさゆえに見られるのが恥ずかしくなり、描くのを断念しました。

 旅先でもお絵描きするなら、カバンから出しやすいのが絶対条件です。Airは出しやすいかどうかは正直未知数なところがありました。しかし、miniの大きさならば間違いなく出しやすいでしょう。


𝒎𝒚 𝒏𝒆𝒘 𝒈𝒆𝒂𝒓......

  2月11日に注文。翌日すぐ届きました。そう、ヨドバシカメラならね……。(Apple公式で買うと全然届かないらしいですね)
 なお、miniの第6世代は発売からしばらく経ってはいるのですが、人気商品らしく品薄気味でした。そろそろAirも第5世代が発売されるので、こちらは品薄がもっと大変なことになりそうです。

https://www.yodobashi.com/product/100000001006527934/


 iPad miniは通販のみでの販売でしたが、Apple Pencilは店頭でも販売されていたので、ビックカメラで購入しました。


iPad miniの使用感はいかに?

 iPad miniについてちょっとしたレビュー的なものを書きますが、正直他のブログなどに書いてあるのと似たようなことしかいていないと思います。

長所
 ・気軽さしかない
 ・Apple Pencilが偉大

短所
 ・画面が小さい
 ・クリスタが買い切りじゃない
 ・Shiftキーが絶望的に押しづらい

 では、ひとつずつどんな感じだったか見ていきましょう。

長所1. 気軽さしかない

 この気軽さにはマジでびっくりしました。
 使う前から気軽にどこでもお絵描きできんだろうな~と思っていましたが、ガチでした。
 画面が小さく軽いおかげで、どんな所でも作業ができます。まさか通勤電車やバスの中、さらには昼休みにカフェで飯を食った後にゴリゴリお絵描きするまでになるとは……。基本的に座れさえすればどこでも作業ができちゃいます。さすがに満員電車では無理ですが、片手でiPadを持てる環境であればどこでも作業が可能!
 これほどの取り回しの良さは、他のお絵描きマシンが持ち得ない唯一無二の強みでしょう。私にはこれがものすごく刺さりました。壊れるまで使い潰してやろうと思います。


長所2. Apple Pencilが偉大

 先述の通りです。持ってみてわかるのですが、やはり感度がいいからかとても描きやすいです。
 ただ、このペンにも欠点があります。ペンをダブルタップすることでペンツールと消しゴムツールを切り替えられる機能があります。この機能、誤反応がめちゃくちゃ多いです。肝心な時に反応してくれないかと思いきや、ペンを持ち替えたタイミングでいきなり消しゴムに切り替わってしまいます。
 さすがにこれはブチギレそうになってしまったので、この機能は常時OFFにさせてもらいました。
 使用する機能を切り替えたいのであれば、適当に画面操作すれば解決です。クリスタならショートカットキーを使用するのもいいでしょう。

 描きやすさを重視してiPadにペーパーライクなフィルムを貼ってありますが、めちゃくちゃペン先が削れます。結構毎日ガシガシ描き込んでるんですが、月1ペースで交換することになりそうです。ペン先はその辺の家電量販店でApple製のものが売られています。
 4か月で2400円なら、別に問題なく支払えます。

 どちらかというとマイナス面ばかり書いてしまった感がありますが、とにかくこのペンは便利なのでお店とかで触ってみてはいかがでしょうか?



短所1. 画面が小さい

 あくまでもこれはクリスタの話になりますが、レイヤーの一覧を見ながら絵を描くのはなかなか厳しいです。キャンバス上に見本を置くという力技をすれば、なんとか見本を観つつ絵を描くことは不可能ではないです。
 とにかく、画面上にいろいろ並べるのが難しいって感じです。
 机に十分なスペースがあり、しっかり作業したい人間には少々厳しい面があるかもしれません。
 逆に私のように整理整頓ができず、冬場は布団の中じゃないと寒くて作業ができないみたいな人間にはこれが超メリットになるので、諸刃の剣と言ってもいいでしょう。
 画面上にめちゃくちゃ長い線を一気に描きたい人にも向いていないと思います。私が長い線など描こうものならぐにゃぐにゃになってしまうので、これも特に気にする必要はありませんでしたが……

 手軽さは損なわれてしまいますが、iPadをPCに接続してペンタブ代わりに使うのもいい選択肢かと思います。
 私は以下のやつを使おうと思っています……が、今のところ1回も使ったことがありません。

 せっかく今回記事を書くことになったので、使ってみました。基本的にWindowsの画面のミラーリングって感じです。ただし、iPadの画面上でのみ拡大することもできます。ミラーリングですから、拡大しすぎると画質がガビガビになります。
 シチュエーションによっては使えそうですが、現在の私のレベル的に使うのはまだ早そうですね。



短所2. クリスタが買い切りじゃない

 読んで字のごとくです。なので私は最初クリスタ以外のソフトを使おうと思っていました。しかし、クリスタは多くの日本人が使用しているソフトです。多くの日本人が使用しているということは、インターネット上に手引きが無限にあるということ。このメリット、実は測り知れません。私は音MAD制作では比較的マイナーなソフトを使用していたのですが、なかなか先駆者のような人間がおらず、大変苦労した覚えがあります。これがAdobe製品であればこんな苦労をすることもなく、自分の思うままに動画編集で来たんじゃないでしょうか。
 この経験上、インターネット上の手引きのために毎年2800円の出費は決して悪い話ではありません。Adobe税よりは全然マシです。結局クリスタを使うことにしました。


短所3. Shiftキーが絶望的に押しづらい

 あくまでもクリスタに限った話です。他のソフトは関係ないかもしれません。iPad版クリスタの左右の端をスワイプするといろんなキーが出てきます。オブジェクトモードで複数選択したいとき、Shiftキーを押しっぱなしにできないのでとてもだるいです。私のようにShiftキーを使いたい場合は、物理キーボードの購入が必須だと思います。
 ここ、個人的に一番のマイナスポイントですね。



iPad miniで絵を描いたら画力が爆上がりした


iPad miniを使う前に……


 ここから先は全部自分語りです。お絵描きマシンを検討している間にも、私は1日1枚絵を描いていきました。

2月8日 目の練習


2月9日 目の練習をしたが何もわからず頭を抱えるの図


2月10日 松浦果南さんお誕生日記念


 これらは全てPCで描いたものです。ここまで順調かと思われましたが、ふと気づいたことがありました。

「絵の描き方がなんもわからん状態で1日1枚描いても絵が上手くなるわけねえだろ!!!!」

 これは道具以前の問題ですね。私は上手に絵を描けないにもかかわらず、上手に早く描けるようになろうとしていたのです。
 毎日「なんもわからん……」だけが積み重なっていく日々。これほど空しいものはありません。どこかのタイミングで「分かった!」とならなければ、上手くなりようがないのです。ド素人の1日1枚(1時間程度)で気づけることなんて知れています。まずはじっくり絵と向き合い、描き方を知るところから始めるべきだと気付かされました。
 1日1枚絵を描くやつは、ここで終わりとなりました。



画力が爆上がりした

 iPadが届いたのは2月12日だったわけです。ん?2月12日……?


 推しの誕生日の1週間前やんけ!!!!!

 幸いにも、正月休みに書き散らしたラフが1枚ありました。こんなものが手元にあるのは、久々のコミケに触発されたからでしょうか。久々に描いた私の推しの絵。これを使って、一度絵と向き合ってみることにします。
 なぜ3が日の絵が1か月以上塩漬けになっていたかって?それは、3万字のレポートを書く義務があったからです。


 まあそんなどうでもいい話は置いておくとして……

 せっかく手元にあるラフ、これは完成させるしかない……!


 私は1週間をたっぷり使用し、推しの絵を1枚描き上げました。




2月19日 遊佐こずえさんお誕生日記念


 え????
 なんで???


 これは最高の自画自賛なんですが、自分の実力に恐怖すら覚えました。
 画力……上がりすぎでは????まあかけた時間はめちゃくちゃ違いますけど……。

 色を塗るという行為は人生初だったんですが、時間をかけたのが功をなした感じがありますね。


 そして2週間後。




3月9日 渡辺曜さん

 絵を描き始めて1か月の人間の絵じゃないだろ……(自画自賛)
 なんというか、ノルマを達成したせいでどんどんキツいノルマを求められてしまう営業職に近い気分です。

 もちろん1か月で学べることなどそう多くはありません。やはり神絵師と比較すれば、身体や髪から服に至るまでの描き方や塗り方が全然甘々です。

 とはいえ、1枚の絵に時間さえ書ければここまでできるわけです。時間をかけるのはしんどいですが、その分達成感が大きいという実りある1か月間でございました。

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画力が上がった理由の考察

 1か月でここまで画力を伸ばせれば十分だと思っています。ただし、この1か月でここまで伸びたのにも、ある程度の要素があった面は否めません。
 「お絵描きをこれから始めるぞ!」って方には参考になるかもしれませんし、ならないかもしれません。

 本当のところ、デジタル技術の超高性能な下駄を履いているので、胸を張って「絵が描けるぜ!」と全く言える状態ではないです。記事のタイトルでは「画力が上がった」と騙っていますが、本人としては全くその感覚がありません。絵チャとかがあっても、いまだに参加する勇気は全くありません……。早く神絵師になりたい……。


新しい機材を買ってモチベーションが上がった

 これはデカいと思います。上達するには継続が一番大事です。継続するのに必要なのはやはりモチベーションです。
 しかもコンパクトな端末ですから、やろうと思えば四六時中作業できてしまいます。おはようからおやすみまでです。四六時中作業できれば、それだけ練習時間が長くなります。
 モチベーションも上がり、練習時間も伸びた。いいことづくめですね。


過去にInkscapeでお絵描きしていた

 お絵描き歴1か月というのは、あくまで「手描き」に限った話です。なので広義のお絵描き歴は5年くらいになるかもしれません。それでも絵を描いていた期間はそのうち4、5か月程度のものですが……。
 以前の私なら「これは絵じゃなくて図形ですが?w」とか言ってましたけど、今思えば十分立派な絵ですね……。それでも未だに「俺は絵が描けます」とは胸張って言えませんけどね。

 今回のように「手描き」で絵を描こうと決めるまでの間、先述の通り私はInkscapeとマウスを使ってお絵描きをしていました。
 Inkscapeってなんぞや?って人間に解説しますと、ベクター形式の画像編集ソフトです。私はWindows上で使用していました。LinuxやmacOSでも使えるようです。
 このアプリの何が素晴らしいかと言いますと、ズバリ「理想的な線が引ける」ことです。イラスト初心者が陥る穴として、「線が上手く引けない」というのがあると思います。Inkscapeに限った話ではありませんが、ベクター形式の画像では理想的な線を引けるのです。手描きだとどうしてもゆがみが発生してしまいますが、ベクター形式では自分の好き勝手に線を調整可能ですから。
 だいたいこんな感じの絵を作っていました。

 Inkscapeではこんな感じで絵を描いています。

① 塗りつぶされた四角形をキャンバス上に配置
② ノード(頂点のこと)を大雑把に追加する
③ ノードを種類を変えることで、直線⇔曲線を変更
④ ノードの位置を調整
⑤ いい感じになるまで③④を繰り返して調整
⑥ 1つのパーツが完成。①に戻る

 髪の毛の明るい部分、陰の部分、まぶた、瞳……といった具合に、1つのパーツごとにこの作業を繰り返していきます。完成まで1週間くらいはかかります。ちまちました面倒な作業が多いうえ、マウスなのでどうしても作業が遅くなってしまいますね。
 もし1週間地味な作業を続けられるというのであれば、ものすごくオススメしたい練習のひとつです。不器用だろうが理想に近い形が作れてしまうわけですから。それにある程度の自信がつきます。

 Inkscapeでお絵描きしていたとはいえ、ラフはクリスタで描いていました。さすがに1からInkscapeで描くと、地獄のように時間がかかってしまいますので……。
 ヘタクソなので晒すのは恥ずかしいですがこんな感じでした。

 Inkscapeとクオリティの差が一目瞭然だぁ……。てか全然ポーズ違うし。

 この時の経験が、以下の力の基盤になったような気がします。

1. モノの観察
2. 配色
3. 影の塗り
4. クリスタでのベクターレイヤーの使い方

 特に「4. クリスタでのベクターレイヤーの使い方」は大変よく役立ったように思います。何度も言う通り、私はお絵描き初心者です。きれいな線を引くまでにかなりの時間がかかってしまいます。そんなときに役に立つのが「ベクターレイヤー」です。Inkscapeと同じく、クリスタのベクターレイヤーを使用すればかなり理想に近い線を引けます。
 ベクターレイヤーを使うとき、ひとつ個人的に気にかけていることがあります。それは「ベクター線単純化」を積極的に使うことです。基本的に、線は頂点数が少なければ少ないほど滑らかで自然な形になります。ただし、使いすぎるとそれはそれで不自然になってしまいます。特に線の端の方で使うと、線が細くなりすぎることがあるので、真ん中あたりで使うのがいいと思います。

 こんなことしてるから一生アナログでお絵描きなんてできないんだって感じはありますが、あくまでも目標は自分が満足できる絵が描けること。デジタル技術にバンバン下駄を履かせてもらうことにしています。お世話になりすぎて、既に下駄の歯が1mくらいになっています。竹馬かな?


気が済むまで一つの絵に時間をかけた

 私は1枚の絵にすごく時間をかけました。初心者はどうしても勉強しながら絵を描くことになるので、時間をかけないと満足する絵を描くのは難しいと思っています。以下、先述した文章の通りですね。

 どこかのタイミングで「分かった!」とならなければ、上手くなりようがないのです。ド素人の1日1枚(1時間程度)で気づけることなんて知れています。まずはじっくり絵と向き合い、描き方を知るところから始めるべきだと気付かされました。

 ここまでの感覚だと、あまり「分かった!」とかなってないんだよなあ……。どちらかというと、がむしゃらにああでもないこうでもない……って試したら、やっとこさ納得できたってパターンが多いですね。特に目は苦手すぎるのか、毎回丸1日以上はかかってしまいます。どちらかというと、勉強よりも、納得するまで線を引き、納得するまで色を塗るのにクソ時間がかかっている感じがあります。簡単に言ってしまうと、「ガチャが当たるまで回し続ける」と同レベルの脳筋プレイを繰り返しているわけです。地獄!

 もちろん、これは諸刃の剣だと思います。「時間をかけすぎる」と心が折れてしまうからです。
 私も時間こそかけていますが、やはり妥協したところが少なからずあります。力を入れるべきところは力を入れ、抜くところは抜く。今この瞬間にいい絵を描くのも大事ですが、それ以上に継続することが大切です。継続なくして上達はないでしょう。私もモチベを下げないように気を付けます……。

 

「見る力」を磨くように心がけた

 どういうことかと言いますと、自他の絵を見て「ここはすごい!自分の絵にも取り込もう」「ここはこうした方が良くなるな……」とこっそり考えるようにしていました。
 そうすることで、自分で絵を描くときはどんなことに気を付ければよいか、そしてどうすればこの表現ができるかが分かって……分かるわけねえだろ!!!!
 
「目の描き方」とかでググって同じようにしてみたけど全然いい感じになんなかったし!!!!!見てわかるなら苦労しないわ!手を動かすのが一番ですよね……精進します。
 まあ、何もやらないよりはマシかな……と思っているので、絵を描かない日なんかはこんな感じでやってます。


まとめ

 なんかまとめないと気が済まないのでとりあえず拵えたまとめです。
 現時点での個人的な目標の優先順位はこんな感じでしょうか。

 1 どんな形であれアウトプットを継続
 2 (初心者なので)納得するまで時間をかける(適度に妥協もOK)
 3 アウトプットしないときはインプットする

 アウトプットを継続とは言いますが、アウトプットを毎日やっていては疲れてしまうと思うので、疲れない程度にやろうかなと思っています。嫌いになってしまっては継続できません。仕事ではなく趣味なので。
 アウトプットを継続するためにも、私は他の人からの評価はあまり気にしないようにしています。例え絵が伸びなかろうが、自分で成長したポイントを見つけ出し、ほめちぎるのです。Twitterを見ていただければわかりますが、私は1日1枚描いていた時代のクッソヘタクソなイラストですら褒めちぎっています。
 2月19日のイラストの方が3月9日のイラストよりTwitter上のいいねが3倍近くあります。個人的には3月9日のイラストの方が後発作品ですし、全体的にちゃんと描けたと思っています。Twitterでの伸びなんて関係ありません。自分がちゃんと描けたと思ったのであればちゃんと描けているのです。
 TwitterのいいねやRTはある程度の指標にはなるかもしれませんが、それよりも「自分がその絵を描いてどれほど心が満たされたか」に重きを置いた方が継続しやすいと思っています。

 継続が大切という大前提のもと、アウトプットでは納得するまで時間を描けます。1回で神絵師になれるはずもないので、適度に妥協もOKです。継続が大前提です。努力も必要ですが、仕事じゃなくて趣味なので甘えだって必要です。

 アウトプットしないときはインプットもしっかりしましょう。インプットすらしたくないほど疲れているときは、ちゃんと好きなことをして休みます。そしていつかやりたくなったタイミングが来たら、また絵を始めればいいんじゃないでしょうか?しばらくは頑張りますけどね!


その他備忘録的な何か

 ここから先はマジで自分用の書きなぐりメモです。
 他の人の役に立つかは分かりません。思い出したら今後随時追加します。
 詳しく内容を知りたい方は、Twitterの @4zna3 までお問い合わせください。

・目や髪の毛など、光はレイヤーを「スクリーン」と「加算(発光)」を合わせて表現するのがよさそう。

・場所によっては上記のうち片方だけ使うのもあり(柔らかいのはスクリーン、激しいのは加算発光)

・髪のハイライトは、加算(発光)レイヤーにペンまたは水彩で横に1本線を引き、その後に同じ太さの色混ぜツールを髪の流れに沿ってぐちゃぐちゃやる。最後にいい感じになるように水彩(色は透明)で一部を消す。ハイライトほどではない明るい部分はスクリーンレイヤーで太めの水彩で髪の流れに沿って線を引き、同じ太さの色混ぜツールを髪の流れに沿ってぐちゃぐちゃやる。

・肌などのツヤのある所のハイライトは、加算(発光)レイヤーにペンまたは水彩で横に一本線を引き、一本線の垂直方向に同じ太さの色混ぜツールを髪の流れに沿ってぐちゃぐちゃやる。いい感じになったら今度は一本線の向きに沿ってぐちゃぐちゃやります。最後にいい感じになるように水彩(色は透明)で一部を消す。

・目はまず明るめの下地を作り、濃い色の水彩で放射状に瞳を描く。瞳孔は同じ色で塗る。下に明るめの色でハイライトを塗る(2段階)(スクリーンレイヤー)。明るめの色でスクリーンレイヤー上に放射状に虹彩を表現。スクリーン&発光レイヤーにてハイライトをいい感じにくっつける。一番輝くハイライトは、外側をしっかり描いてから内側を水彩(透明色)で消すときれいかも。※全部水彩。エアブラシ使ってもいいかもしれんけど使いどころが分からん……。

・服の塗りはガチでわからん。まずモノをしっかり観察して、線画をちゃんと描くところから考えた方がいいかも。というか顔以外のパーツが全部苦手すぎる(顔が描けているとは言っていない)服や体は本を読んで勉強すべきかも?髪の毛ももっといい感じに描けるようになりたい……表情ももっと豊かにしたい……。


以上、備忘録でした



↓とりあえずのお布施コーナーです(お金入れても私からは何も出てきませんが……)

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