多感な時期の子育てを迎えた今、働き方を変える勇気
こんにちは。池尻浩子(通称:ろこさん)です。
に続き
第3回目をお届けします。
長男が小学校に入学して1か月たった頃から夜泣きが始まりました。
もともと体力があり、小学校に入学する前は、就寝時間21時にお布団に入るも次男とおしゃべりは続き、寝室は笑い声にあふれ、元気がありあまっているような状態でした。
そんな長男が小学校に入学して暫くすると、深夜1時頃に急に起きるようになりました。
「やめて!やめて!」と泣き叫びながら、何かを振り払うように、何かを退治するかのように手をふりまわしながら、部屋を飛び出します。
声をかけても、本人は眠りの中。その場で抱きしめてみても振りほどかれ、30分程すると、すっと眠りに落ちる。
1週間に多い時には2~3回、毎回深夜1時頃に、「あ、いつものがきた」という生活が1か月近く続きました。
住んでいる地域では集団登下校などなく、一人登校。入学して暫くは、小学校のすぐ近くまで私が付き添い、通学の練習をしていました。その時、夜泣きの一つの要因になることが発覚したのです。
校門前で、「あ、忘れ物した。」という長男。私は、通勤前に長男と一緒に付き添っていていました。「ここで家まで戻って、また学校に行くと私が会社に遅れる」というのもあり「先生に忘れました、伝えたら大丈夫だよ」と声をかけるも「嫌だ、家に帰りたい。取りに帰る」と頑なに動きません。
よくよく聞くと、忘れ物が何度か続き担任の先生にきつく話をされていたようでした。学校でのちょっとした変化や、小さなストレスがいつの間にか溜まり、夜泣きに繋がっていたようです。
一般的に、会社などの時短制度が導入できるのは子供が幼少期の時が多いですが、本当に親とのコミュニケーションが必要なのは、これからなのかもしれないと思った出来事でした。
とはいえ、生活もあり気付けば3年がすぎ、長男が4年生になり、また家庭と仕事とのバランスについて向き合う時がきたのです。
当時の私の平日のライフスタイルは、出勤するため朝7時に自宅をでて、帰宅するのは19時。朝起きて、子供たちの朝食を用意し、子供を起こし、子供が朝食を食べ始めた時に私は出勤のため家を出ます。そして、学童から子供たちが19時に帰宅する頃に私も帰宅していました。
帰宅後は、すぐ夕食を作り、学校の宿題をみて、お風呂にはいり、習い事の宿題をみて、22時には布団に入れる。子供たちと何かゆっくり話をするというより、会話は業務確認。
何がきっかけということではなく、少しずつ子供たちにはリラックスできるような家ではなくどこか窮屈な存在、甘えられない母親になっていたのだと思います。
ある日、いつものように兄弟喧嘩が勃発し、いつものように私の雷が落ちた瞬間、小4の長男が暴れ始めました。本棚の本を全部ひっぱりだす。リビングの椅子を投げる。大きな声で叫び、夜中22時すぎても平気で家を飛び出していく。
小1の次男を一人、家に残し私は夜中長男を探しまわる。
そんなことは1回や2回ではありませんでした。
何が原因なんだろう?と悩む間もなく、「母親を求めているんだな」と思いました。父親が自宅にいる時には、長男が感情をむきだしにすることはない。私が、次男に手をかける時間、注がれる愛情に対して「ずるい」と私に対して抗議をしてくることもありました。
社会に出て、22年。ここにきて、やっと「立ち止まろう」と思えたのは、長男からの強いメッセージを受け取ったからです。会社を辞める覚悟で、家庭の事情を上司に相談し、「今のような働き方はできない」と伝えました。すると…本当にありがたいことに、在宅勤務や時短など状況を汲んで今、可能な範囲の働き方ができるようになりました。
結局は、物理的な子供と触れ合う時間ということよりも、私自身の心の余裕が親子のコミュニケーションを作っていたのだと体感しました。
今は、時短勤務をしながら、私も子供たちへの「業務確認」ではなく「心で感じたことを話す」ことに大きくシフトをしました。長男も、とても穏やかになりました。
ただ、これはきっかけに過ぎないな~と感じています。私は、これから私の大切な人とどのような人生を歩みたいのか?問題定義を子供たちが投げかけてくれ、ここから私がどのような選択をしていくのか。を考えています。
長男が小学校に入学し、今思えば立ち止まるべき瞬間は何度かあったように思います。でも、その頃は私自身が仕事の方向性で迷い、家族の方向性で迷い、正直自分のことでいっぱいいっぱいだった時期でもありました。
今は、会社員としての枠組みを脱してもいいし、会社員であったとしても自分の意志で時間を選択できるチャレンジをしたいなと思っています。
そして、約3年間ずっと仕事のあり方を模索し続け、長男がきっかけをくれたこともありこの4月から働き方を大きくシフトします。
責任は伴うけど、自分の意志で歩める仕事ができるように。
「自分の人生を生きる」
それは、一度立ち止まれたからこそ、今までの概念を一旦0にして、自分の本音に素直に向き合う、そんなスタート地点に立っている気持ちです。私の本当の勇気はこれから…。
プロフィール
池尻浩子(いけじりひろこ)
4thplace運営メンバー(前コラム編集長)
【小学4年生、小学1年生 男子2児の母】
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