出産後の働き方への葛藤
こんにちは。池尻浩子(通称:ろこさん)です。
第2回目をお届けします。
2)出産後の働き方への葛藤
長男を出産し、育休を1年とって仕事を復帰しました。
復職の仕事は、新規事業の集客(マーケティング・広告)の仕事。とはいえ、toCの営業会社だったこともあり基本業務は11時~20時。私は、9時~17時勤務の中で管理職。
稼働時間はさほど変わらないとはいえ、残業は基本できない、17時以降のMTGには参加できない、子供の体調次第で急遽仕事をお休みする、「限られた時間の中で成果を出す」ということに焦りを感じていました。
保育園は、平日の通常保育園、休日に仕事が入った時に対応できる休日保育園、子供が急病の際にも対応できるよう病児保育園、3つ登録し、それぞれの状況に合わせて保育園に連れて行っていました。
周りが出世していく。仲間が売上をつくってくれている。周りの人は会社に貢献している。私は仕事の行事やMTG、すべてには顔を出せない。売り上げをつくる一員にもなれていない。以前のように、フルマックスで時間を使って思いっきり働けない。そんな苛立ちを感じていました。
▲会社の会議に参加する生後半年の次男
そんな半面、子供との時間も大切にしたい。今考えると本当によくやっていたなあ(自分で…)と思いますが、毎日の絵本の読み聞かせの時間は1時間とり、子供を寝かしつけたあと翌日の夕飯を作る生活。
預け場所がない時は、出張先や会社にも子供を連れていき、そこで夕食を食べさせる時もありました。
1歳のイヤイヤ期は、「朝ご飯はたべたくない、保育園送迎のための自転車には乗りたくない、保育園についたら、保育園に入りたくない」朝は長男がぐずる時間を想定し1時間余裕をみて早起きをしていました。
▲泣きながら朝ごはんのおにぎりを食べ、登園する長男
印象深いのは長男が3歳の時。次男を妊娠中、赤ちゃん帰りしていた長男。保育園にお迎えに行くと、「靴をはきたくない、抱っこでも帰りたくない」と泣き叫んでいました。保育園が閉まるぎりぎりのお迎え。焦る気持ちをおさえながら子供に「どうしたいのか?何が嫌なのか?」話を聞いていました。
すると、通りがかりの保育園の先生に「お母さん、えらいわ!私だったら、話も聞かずに無理やり連れて帰っちゃう時もある!自宅怒鳴りすぎて、近所の人に警察呼ばれそうになった時もある(笑)お母さん、そうやって向き合っている姿勢がすごいな~」って声をかけてもらい、その場で号泣したことを覚えています。
そんなに頑張らなくてもいいのに、誰に頼まれたわけでもないのに、仕事も子育ても一生懸命で、でも正解も分からず、つい正解を求めてしまい、
でも、誰かが正解を教えてくれるわけでもなく、自分が決めていかなくてはいけないけれど、ゆっくり自分と向き合う時間もとれず、流されるまま過ぎていく日常。
▲分刻みで進んでいく日常
「女性は、子供を出産したら、子供が体調を崩すたびに仕事を休むし、早退するし、夜の仕事はふれないし、仕事はまかせられない」と思われたくないと必死でした。会社で育休とった管理職は前例がなく、これがスタンダードになるというプレッシャーもありました。
夫婦共に、実家が遠いので子供を預けるところもなく、主人も仕事が忙しくほぼワンオペ。
そんな中で二人目を出産。次男は生後3か月からおんぶして出社していました。振り返ってみると、それだけ会社や仕事が好きだったので「やらされている感」は本当になかったんですよね。大変だったけど、充実して楽しかった。
▲子供を二人連れて職場へ向かう時も
子供が小学校に入るまでは、それで走り続けられた。
食事や生活基礎能力(トイレトレーニングや、生活習慣)は、本当に保育園様々で第2の我が家のように愛情をこめて育ててもらいました。
ただ、小学校に入学するとがらりと環境が変わります。のびのびと個性を育ててもらっていた保育園から、集団行動やルールを守るという生活。子供たちの中でも「比較」という自我が感じるようになり、「誰かの目」を少なからず気にする生活。
愛情はもちろん、食事やお風呂や生活的なサポートをするだけでなく、本当の意味での親子間の心と向きう時間が必要なんだなと感じさせられる出来事が続くこととなるのです。
次回は、「3)多感な時期の子育てを迎えた今、働き方を変える勇気」に続きます。
プロフィール
池尻浩子(いけじりひろこ)
4thplace運営メンバー(前コラム編集長)
【小学4年生、小学1年生 男子2児の母】
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