見出し画像

ピーナッツが飛んできた


自分の反抗期ってすっかり忘れているもので、母の私には反抗期なんて無かったような、素直な学生だったと思っていたが、過去なんて都合の良いものしか覚えてないものね。やってた!やってた!

私はすごーく自由な家に育てられた。母の父母は私の好きなようにさせてくれた記憶しかない。

が、箱に入れてた遠い記憶を思い出した!
高校3年の時、父は態度が横着な私(いわゆる反抗期)が腹立たしかったのだろう。ピーナッツを投げて立ち上がってきたんだ。内心、相当ビビった。だって、孫のあなたたちはもうおじいちゃんになった父しか知らないだろうけど、20歳から創業していた父はそりゃイケイケの経営者で、売られた喧嘩は買わないどころか、私とそっくりの気短さんだから筋が通らないと自ら喧嘩を売るようなところがあった。当然、女子供には手を出したりしない。
のに、私にピーナッツを投げて私の前に立ち上がってきた。私も逃げ出すわけにもいかず「はぁ?!」といった態度で立ち上がった。
睨み合っている私と父の間に「やめてー!」と妹が立ちはだかった時は内心「ありがとーーーう!妹!」と大絶賛したよ。

たくさんの自由と愛を持って育ててもらっていたのに、嫌な態度で親に接していたんだよ、母も。高校生の私は自分を一丁前の大人だと思っていて「こんな家、大学で絶対出てやる!」と何度も思ってたなぁ。

自分の反抗期で一番印象に残っているのはこのピーナッツ事件だな。
今の、息子のあなたとパパとの関係にそっくり!

その時の私は部活の大会前で緊張感に覆われていて、自分がえらく頑張っているというか、「特別すごいこと」をしている「疲れていて当然な人」だと認識していたんだ。外では平気な顔をしているから家でぐらいいいじゃん!って甘えてたんだな。
息子のあなたもそうでしょう?部活に友人付き合いに時間がかかる登校に自分だけがとても頑張っている風に感じてるんじゃないのかな⁈

本当はね、頑張ってない人なんていないんだよ。みーんな頑張っている。
頑張ることは普通のことで、結果が出るまでやれているかどうかが肝なんだって気づいたのは私が社会人になってからかな。

あなたなりに自分の限界にチャレンジしている証なんだよね。良いじゃない!精一杯やったつもりでも「自分は甘かった」って打ちのめされることがこれから多々あるでしょう。けど「この程度の努力じゃダメなんだ…」って現実にぶち当たることであなたの限界の幅は広がっていく。

親への反抗は自己が育っていることだから歓迎するわよ。自分が思っていることを堂々と言いなさい。やりなさい。母は知恵を使って対抗するわ。
大人になって振り返ると恥ずかしいってのが反抗期なのよね。