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息子の反抗期の様子を見ながら六波羅蜜寺の空也上人像が頭に浮かんでいた

新型コロナと同時期に始まった思春期は
ムラがあるものの高校2年生の現在も進行形。

彼とは特に携帯の使い方で
イヤ〜な空気になることがしばしばだった。

彼の今は、思い描いた高校生とは違うのだ。
そんな自分を親に申し訳ないとも感じている。

彼がすっかり自信を失っているように私には見えていた。
そして、
そんな現実に直面化し、
受け入れることができずにさらに苦しんでいるようにも見えた。

だから余計に
携帯の画面ばかりに向き合っている姿が気になった。

自分に直面化することから
逃げているように感じていたからだ。


そんな矢先、息子と夫が衝突した。

息子が文句を言っている姿を見てたらまるで空也上人に見えたが、
ありがたい空也上人の六音とは違って、
息子の口から出てくる言葉は今までの親への不平不満や愚痴。
言い訳と屁理屈でもあった。

喧嘩の最中は大概、
相手を傷つけることが目的となるので、
思っている以上のことを口にするものだ。

彼は、
どれだけ今まで自分が我慢してきたか、
自由がなかったかといった話を
自由にぶちまけていた。


ただ、彼の中にある言い訳を言葉にして私たちに向けていることに
どこかホッとしていた。

なぜなら、
息子は無難にやり過ごそうとし、
常識人であろうとするタイプだ。

だからこそ、
こうやって彼が本音でぶつかることは大事に思えた。


言え!もっと言え!自分の本音をぶちまけろ!
戦え!自分自身で戦え!


屁理屈でも言い訳でも
逃げてないのがいいじゃない♪

屁理屈や言い訳は世の中には通用しないことは17歳の彼も頭ではわかっている。

頭だけで理解して、
腹落ちしないままくすぶり続けるのを私は最も避けたかった。
携帯に逃げてる時のあなたみたいに…ね。

だから、この時間がうれしい!
私もハッキリあなたに言えるしね。


「確かに子どもの頃は親の影響があるだろうけど、
あなたは17歳。もう自分で選択している。
誰もあなたの首に縄をかけて無理にでもやらせることはできない。
あなたがあなたの人生を決めてる。
あなたの人生が仮に悪いのならそれはあなたのせい。
あなたのせいだから、あなたが変わればあなたの人生も変わる。」


息子は「出ていく!」と啖呵を切った。


彼にとっては最高の学びの時だ!

冒頭でも書いたように思春期は大人になる練習期間だから、生涯付き纏う「失敗」をどう乗り越えるか⁈といった練習もやっておいて損はない。
それに、失敗も見過ごしてもらえる年齢だ。


家を出たかったら出たらいい。
思ったとおりにやったらいい。
あなたの人生だ。

自由を得たかったら、家を出て自分でやる。高校も部活も辞めたらいい。
高校も部活も続けたくて
家にいるなら我が家のルールを守る。

このどちらかしかない。

あれもこれもは
社会では許されない。

何かを得るということは
何かを諦めるということ。
覚悟をもって決めること。


こっちも覚悟して戦います。
あなたにもちゃんとやってもらいますよ。

(彼の思春期はまだまだ)つづく。


*『ひよこ豆(娘と息子に伝えたいこと、面と向かってはなかなか伝えられないこと)』は、『未処理の感情には気づけば、問題の8割は解決する』と交互に毎週金曜日に更新します。