見出し画像

1/35の良い男たち

※この記事は推敲無しでひたすら書いています。

俺たちに必要なもの。それは、男が見てカッコいい男。

1/35という縮尺のスケールモデルは戦争に使われたものが多くラインナップしており、そこには広く深い、そして長い歴史が詰まっていて、それがめちゃくちゃに楽しい。昨日と今日で作りたい模型は変わるし、なんなら店に入った瞬間に変わる。ただ、やっぱりそればかり作っていると戦(いくさ)の様子に少し、嫌気がさす。常々「戦のフレーバー」というのを気にしていて、それは例えば戦車のキャタピラや砲塔がそうで、それがあるから炊事セットは和やかだし、軍用車両はいくらかマシな日常に近い、生き死にのない世界ということにすることができる。

ただ、最近、写真の 「ミニアート MINI ART MA35165 [1/35 イギリス士官 5体入り]」を作っていたら、人の持つ可能性に急激に興味が湧いた。というのも、最初の画像の左から二番目、ダッフルコートを着た男性のダッフルコートは英国の老舗ブランド、グローバーオールのモンティそのものであり、それに気づいた妻が「あー、こう着れば良いのか」なんて話たりするほどにこの男性はかっこよく、そして「戦の様子」が無かった。

この辺の判断というのは、おそらく模型界の尺度からするとなかなか難しいところだと思うが、一方で洋服好きからすると非常に明確で「軍服由来のそれを如何に俺たちが日常使いしているか」はだいたい知っている。ダッフルコートもそういったものの一つであり、だからこそ、この男性がしている「リアルな着こなし」に俺や妻は「ほほー」っと感心するのだ。そして、おしゃれな男だなと言う話にもなる。

こうして見ていると右から二番目の男も戦感が少ない。なぜかというと穿いているパンツはそのポケットの付き方が面白いせいかモチーフにされることがよくあるパンツだ。事実、私も似たようなものを昔穿いていた。マフラーはこう巻けば良いのかとかそういうことを感じてしまうかっこよさ。

それにしても彼ら5人はそれぞれいい男だと思う。いい男であるがゆえに作りたいと思う。顔は小さく、背も高く、スタイルも良い。こういう人形として美しいバランス、というかまるで雑誌のモデルのような雰囲気をまとった男性は3Dスキャンでの原型が広まったとしてどれだけ作られるのかどうか、また日本人にこういうものが作れるのかどうかは全くわからない。また、彼らが着る服はどういうもので、それが軍服として忠実なものになるのか、かたやざっくりとダッフルコートを羽織る今でも通じる男前の姿になるのかはこれは、資料を振り返るだとかもそうだけど、俺たち買う側が何を求めるのかでも違ってくる。


ここから先は

824字 / 1画像

¥ 100

今後も製作記と他愛もない話をセットで書ければと思います。 サポートしてくださると嬉しいです。