見出し画像

6/5「東京ぼっちランド (トライアルコース)」

PM 4:10

電車に乗り込んだけど、本当に僕はこの日を楽しめるのかが不安で、最悪、腹痛をでっち上げて帰ってやろうかと思っていました。

乗り込んだのは京葉線。
目指すは舞浜。
辿り着いたのは夢の国。

灰かぶりの毎日を贈る僕にとって、夢と魔法の国はあまりにも眩しすぎやしないかと、よく見かける鼠は渋谷のゴミを食い荒らすほうですけど大丈夫なんですかと、不安を抱えながら友達を待っていました。

これは、僕が孤独の限界に挑む物語です。
そして安心してください。
これは、僕がぼっちディズニー(トライアルコース)を謳歌するまでの物語です。


PM 5:00 (NOぼっちTIME)

事の発端は、バイト先の同僚と日々の換気のために「いっそのことディズニーでも行くか?」という単なるノリでした。
その同僚が女の子なら尻尾ブンブンで行く気にはなりますが、残念。男です。なので僕はもちろん冗談のつもりで受け取っていました。
ですが、本気だったらしくその後に休憩で一緒になると、予定を聞いてきて、友達はあっという間にチケットを2枚購入しました。
ふわちゃん並の行動力ですね。(しらんけど)
そんな友達と僕は「どちらもひとり好き」という共通点を持っています。
つまり、疼いたのです。
僕は「ぼっちディズニーを経験してみたい」という好奇心に乗せられ、午後五時からの夢の国への通行証を購入しました。

むかえた定刻。
そんな僕の友達は、バイト先の同僚です。彼はBUMP OF CHICKENが大好きで、ライブには仕事があろうがなかろうが絶対行くマンなので、彼のことはこれから絶対BUMPマンと呼称することにしましょう。


PM 5:30 (まだ、NOぼっちTIME)

ワールドバザールを進んでいくと、その奥にはシンデレラ城が見えます。
「わぁ、シンデレラ城だぁ!」
僕らは、海に行って「うみ!」って見た景色をそのまま口に出してはしゃぐ女子高生のように語彙を失いました。
そしてこの時既に、電車の中で抱えていた不安は消えていました。

改めて思うけど、この建造物やべぇ。

シンデレラ城の前で写真を撮り合う、ブロンド外人お姉さんのスタイルに見惚れながら、僕らは城の写真だけを撮り収め、向かうのはトゥモローランドです。
目的地につき、待ち時間を見ると10分待ちでさすが平日だな、と思いながら乗り込んだのはスターツアーズで、僕の知ってるのは「キャ〜プテンッレックスですっ!!!」の頃で、スターウォーズ仕様に変わってから1回も乗ったことがなく、今回初めてリニューアルオープン後の初搭乗でした。
相変わらず、最高でしたね。
内装が変わっているため、そこからもう別物で、C3POがいたり、劇中で出てきたドロイドがいたりと、搭乗前から楽しめただけでなく、絶対BUMPマンが言うには「ジャージャービンクスが出てくるとレア演出」らしく、待ち時間それを聞いていざ乗り込むと、海中に潜り込む演出があり、なんとジャージャービンクスが出てきました。

「確変来たじゃん!」

僕はその手のギャンブルをやらないのでわかんないですけど、こういうことかと思いました。それほど、興奮しました。
ちなみに、絶対BUMPマンは逆にスターウォーズ仕様の時しかしか知らず、僕はこれが5歳下が故のジェネギャってやつ?と思った次第です。はい〜。


PM 6:00 (ここからぼっちTIME!)

平日に関わらず、110分待ちの美女と野獣の待機列に加わった絶対BUMPマンを横目に、僕はまず、トゥータウンへ向かいます。

いや、リュックもBUMPなんかい。

乗ったのはロジャーラビットです。
僕にとって、このアトラクションは幼い頃の記憶を想起させるものでした。

なつかしい。

小学生だった時、クラスの和に上手く入れず、何度か学校に行きたくない日がありました。
すると、母親はそんな僕を正すのではなく、夢の国に連れて行ってくれたのです。それは1度だけでは収まらず、最早、この人ただ行きたいだけなんじゃ…?と疑ってしまうほど、僕と母親の中で、自主的休校日の定番になっていました。
記憶は朧気ですが、トゥータウンにはその当時よく行っていたと思います。
ミッキーと写真を撮ったり、グーフィーの家で飛び跳ねたり、特にロジャーラビットはよく乗っていた気がします。

母ちゃん、ありがとね。

そんな思い出を待ち時間中に振り返りながら、いざ乗り込んでみると…この齢でもやっぱり面白いんですよね。
ハンドルが着いているので制御できるかと思えば、出来ない。不規則に回転し、向きを変えるコースターに振り回されながら物語に飛び込む、これ以上に現実逃避は無いなと思えるくらい楽しかったです。
あと、ハンドル固すぎて、そこでは齢を実感しましたね。はい〜。 

ちなみに人生で初めて乗ったジェットコースターがチップとデールのやつで、その次に乗せられたのは、スペースマウンテンでした。おかげで今では絶叫マシン好きです。

にしてもさ、母ちゃん。
ギャップの付け方がライオンキングだよ。

おまけ⬇

カメラに向かってはい、ポーズな女子。
虚空を見つめてはい、呆然な男子。

 

PM 6:40 (まだ行くぜ。ぼっちTIME)

次に向かったのはウエスタンランド。お目当てはビックサンダーマウンテンです。
さすが、ど平日ですよ。
一部のアトラクションを除き、(一方、絶対BUMPマンはまだ場外の待機列です)この日の待ち時間は多くても、50分以内程度で、最近ファストパスの代用サービスが施行されたらしいですが、そんなものがなくてもサクサク列は進みます。

EXILEのアキラに似てる人いて、
思わず撮っちゃった☆
マジックアワーですねぇ。ご馳走様です。

とまぁ、こんな感じで盗撮したり、夕映えした景観を撮り収めたり、ミニーのカチューシャつけてる女子高生は5倍増しで可愛く見えるなとか、思っているとあっという間に乗り場へ辿り着きました。

繰り返しになりますが、最高です。

ビックサンダーマウンテンて、ただ落ちるスプラッシュに比べ、バリエーションがあるんですよね。
だから、飽きないんですよ。
ところで、ビックサンダーマウンテンて、ちょっと美味しそうに聞こえますよね。
ああ。多分、ブラックサンダーに引っ張られてるな。ちょっと腹減ってきたな。

PM 7:20 (この辺から合流TIME)

ビックサンダーマウンテンを出ると、日が落ちていて、そうなるとオジサンの習性が働き、ビールを求めランド内を彷徨い始めます。
たしか、トゥモローランドにハンバーガー食べれるとこあったよな。
そこでビール飲めたら最高じゃんか!
朧気な記憶を胸に、僕はたどった道を逆走します。目的地が近づく度に鼓動が高鳴り、期待感は膨らんでいきます。

どこに行っても、
夜になればビールが飲みたくなる。
大人って、そういうもんですよね。

ですが、辿り着いたハンバーガー屋にはビールがありませんでした。
エレクトリカルパレードの開演が迫る中、僕はライフカードのCMのオダギリジョー状態です。
つまり、「どうする、俺!?」ってやつです。
(あれ、ぽかんとした顔がいくつか見えるな。これがジェネギャってやつ?)
困った僕はキャストさんに頼ると、優しいお姉さんが「美女と野獣エリアのガストンという店で飲めますよ」と教えてくれ、すぐに飛び出します。
そして、やっとビールが飲めました。
(ありがとね、キャストのお姉さん。)

でっかいソーセージが入ったパイ、
りんご味のチュロス、
そして、愛しのあの子。どれも、美味かった。
ごめん、名前は忘れた。

そういや、ランドってお酒飲めないと思ってたんですけど、絶対BUMPマンによるとですね、コロナで集客率が少なくなったことを鑑みてお酒飲めるようになったらしいですよ 。

オリエンタルランドの粋な計らいに感謝しながら念願のビールを飲んでいると、ふと思い立ち僕は絶対BUMPマンにLINEを飛ばしてみます。
すると、アトラクションの内装写真が送られてきました。


19:23  野獣なう。

19:24  いや、まだ並んどんのかい。


ということで、アトラクション終えたら合流することを決め、僕は食に没頭します。
食べ終え、ビールでまったりしてると美女と野獣の世界から出てきた絶対BUMPマンが合流し、ここでぼっちTIMEが終わりました。
そして僕らはアルコールを片手に(僕は既に二杯目)ガストンを出ます。

店の外はエレクトリカルパレードの真っ最中です。
きらびやかな舞台で踊るキャラクターと併走しながら、僕らはどこか座れる場所がないかと探し、良さそうなスポットをみつけました。

美女と野獣のカート?来た時、
近くで撮りたいからと友達が走って行く姿が無邪気すぎて、夢の国やっぱりすげえなと思った。

小さい頃はアトラクション狂信者だったため、パレードの良さなんて分かりませんでしたが、大人になったからこそわかったことがあります。

みなさん、パレードは最高の肴ですよ

シンデレラを始めとしたディズニープリンセスや、ミッキーなどのレギュラー陣、最近キャクター達それぞれが電飾に彩られたステージで、ポーズをとったり、踊る姿は華やかで、そんな光景のエモーショナルさを膨らますアルコール。
こんなマリアージュ他では味わえないです。

パレードが終わると、いよいよ本日のフィナーレです。絶対BUMPマンのお目当てでもある花火を求め、僕らはシンデレラ城に向かって走ります。

ですが、なんと強風の影響で花火が中止となってしまいました。

不完全燃焼感を抱えたままでは終われない。
特に美女と野獣しか乗れていない彼は余計そう感じたでしょう。
僕らはウエスタンランドに向かって走ります。
そして、僕らはナイトライドを堪能し、なんだかんだ大満足して、夢の国から出ました。

いやぁ、東京住んでてほんとよかったです。
だって、意識してなかったけど、家から1時間半程度で夢の国行けるのまじ最高じゃね?
ま、頻繁に行くかは別としてね。

ちなみに、この後新宿に戻った僕らはレイトショーで「怪物」を観て、終電を逃し、お互い歩いて家まで帰りました。

いや、どこまで浮かれてんだよ。

おわり。


浮かれた夜の帰り道、聴いてた曲

Toploader /  Dancing In the Moonlight

いや、そこはディズニーであれぇ!






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?